10月9日、竹富島世持御嶽では、コロナ禍から2年目の奉納芸能の中止のなり、静かな光景が広がっていた。
舞台には、関係者が密を避ける場として、休憩できる場が用意され、今年は5名の感謝状の贈呈も実施され、昨年よりは内容を付加しての開催となった模様。
舞台のそばで太鼓や三線が奏でられる中、神前では神司とともに島の住民の健康祈願が行われて、島民が盛装して祈願に参加。次々に祈願を続けていた。
昨年よりは賑わいがあるものの、今年もコロナ禍を配慮して奉納芸能は一切行われていない。
元来、国の重要無形民俗文化財に登録される竹富島の種子取祭は、歴史ある祭りで、60以上の圧巻の奉納芸能が演じられことで知られる。また、夜通しのユークイ行事で、島人とともに祭りに参加できる。
大掛かりな祭りのその継承には、島だけでなく、島の外で暮らす島出身者も加勢して、連綿と歴史は綴られてきた。島内外の出身者挙げての取り組みで、観光客にも人気の祭り。
その祭りが、コロナで奉納芸能が2年も中止となった。小学生から参加する島伝統の祭典が、2年もご無沙汰となれば、若手の伝承への影響も大きくなると思いきや、奉納芸能はなくとも、練習は実施しているとのこと。
(流杉一行)