新たな価値で地域活性 まちのコイン「まーる」説明会

 7月31日午後2時から石垣市民会館展示ホールで株式会社カヤックゼロによるまちのコイン「まーる」説明会が行われた。

 カヤックゼロ取締役の佐藤ひろこ氏によれば、この「まちのコイン」は、全国の12の自治体で既に運用されているおり、鎌倉でも稼働しているとのこと。

 スマホを使って、やりとりするコインで、円には換金できないが、誰かの役に立つ体験と交換することも可能なもの。店の顧客へクーポンを出すように、まーるというコインをあげて、それが貯まれば魅力的な体験ができるようにも、企画・運用ができる模様。

 石垣市の換金はできないが、地域活性をねらう通貨として、活用できるということ。

 この日は、そんな新たな価値を見出すコイン流通に関心持つ人、約25人ほどが会場に集まって、説明会を聞いていた。

 佐藤さんによれば、コインの単位をいう「まーる」はゆいまーるからきているとのこと。8月29日に稼働する予定で、その日にイベントを計画してきたが、コロナの影響で難しくなり、イベントは実現できそうにないが、まーるコインの運用は、8月29日にスタートさせるとのこと。

 そのための説明会に約20社ほどが関心を示しており、この日のイベントとなったとのこと。

 カヤックゼロの親会社の「株式会社カヤック」(柳沢大輔代表)は、20年前に設立されたITおよび広告やゲーム等関連企業で、まちのコインを12か所の自治体で運用しており、スマホ上の新たな流通コインとして注目されているとのこと。

 ビーチクリーンの参加などでも貯まる形が生み出せるなど、価値を見出した人が、その価値との等価交換を、互いに実施するというもの。そのコインで様々に用意された特別な体験ができるという形が作れる。

 この日、ネット繋いだモニターで、カヤックの創業者の柳沢大輔さんが、講演を実施して、この日の参加者へまちのコイン「まーる」について、詳しい説明を実施していた。

 さて、昨今、投資や投機で巨大資本が世界を席巻する時代から、突然おこったパンデミックで、先行きが見えなくなっている状況が、今でもある。

 SDGsの観点も真剣に多くの人の関心の的にもなりつつある中、経済価値とは無縁の新たなコイン価値で、新たな地域活性を見出すとすれば、何か面白いことが起こるとも考えられる。

 可能性がまだよく見えないながら、石垣島まで及んできた新たな価値の提唱者の取り組みが、はじまるようでもあり、まもなく稼働するこの「まーる」には、注目するのも面白いかも。

 (流杉一行)
 

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