松本華奈が女子3連覇 男子優勝は山本淳一 石垣島トライアスロン 

  早朝からトライアスリートが続々サザンゲートブリッジを自転車で渡る姿が見られたのは、八重山のスポーツの祭典の開幕があるから。

 自転車が置かれる場所ではアスリート同士の交流が自然に行われていた。

 4月21日、石垣島トライアスロン実行委員会主催の石垣島トライアスロン2019が南ぬ浜ビーチをスタートとして開催された。

 この大会は、2019JTUエイジグループランキング対象大会で、かつ第5回八重山トライアスロン大会も自動登録により実施されるもの。

 またワールドマスターズゲームズ2012関西トライアスロン競技出場資格ポイント対象大会としても開催されている。

 この日、午前8時号砲で第1ウエブスタートが始動。第8ウェブスタートの8時28分まで、次々にエイジの部950人、リレーの部の66人が石垣島の海に飛び込み、力泳を展開した。

 大会の参加者エントリー数は、1148人で、波静かで強い日差しもないトライアスロンには好天となった石垣の海路陸路を走破。

 優勝を目指す人、記録に挑戦する人、マイペースで完走を目指す人等、おのおのの目標をもって、トライアスロンを楽しんでいた。

 優勝は男子が山本淳一選手(45)、女子は松本華奈選手(45)で、松本選手は前回の中止を挟んで3連覇を達成。元日本代表の山本選手は、現役時代は日本ランキング1位の実力者で、ダントツの1位でレベルの違いを見せていた。

 山本選手は得意な水泳を3位で泳ぎ切り、バイクでトップに躍り出ると、あとは一人旅。

 2時間3分41秒でゴールした直後のインタビューで山本選手は、石垣島トライアスロンのITU時代にワールドカップに出場して、ITUコースは経験していたが、今回はじめて島を巡るコースを体験して、多くの市民の応援を受け、たのしかったことを述べ、「今回の大会が一番たのしかった」と内陸部まで応援の人がいたことを喜んでいた。

  女子優勝の松本華奈選手は、2連覇中でいわば女王としての参加でもある。水泳では5位につけてのレース展開となり、優勝は厳しく感じつつ、バイクで追い上げるもランで先頭には30秒差があると聞いて、一時はあきらめムードで走っていたところ、最後の直線で先頭が見えてきたことから、一気に最後の余力を費やしてスパート。最後の最後にトップに躍り出て優勝となった。

「若い人が出てくるので、厳しくなるが、4連覇のねらいたい」と来年へ向けた意欲を語ってくれた。「石垣島のトライアスロンの参加は、レースだけでなく石垣島で楽しめるものが多いので楽しい」と、大自然や食文化など観光の利点もあることを指摘してくれていた。

 八重山からの参加者としての優勝は、梅田裕也選手。スイムをトップで済ませて、有利な展開にあわや八重山から優勝者が出るかと市民の期待を寄せたが、そこは百戦錬磨の出場選手は黙っていない。13位に沈んだが、八重山では第一位の栄誉に輝いた。

 リレーの部では、チーム「ジオ」(ZIO)が2分8秒30でゴールして優勝。スイム座間聖徳選手(44)、バイク生駒淳平選手(42)、ラン王滝将弘選手(29)の連携で見事栄冠を手にした。

 座間氏がこれなら優勝できる人と思えた人に声をかけての挑戦で、二人は快く引き受けて、実際2位に大きく差をつけての優勝となった。例年も連覇を目指したいと意欲的だ。

 この日、大会は総合優勝の1位から3位および、総合での表彰者をのぞく年代別29歳以下、30歳から39歳以下、40歳から49歳以下、50歳から59歳以下、60歳から69歳以下、70代以上の10年区分けの各年代での男女で1位から3位が表彰されたほか、リレーでも総合が1位から3位が、また男子リレー、女子リレー、混合リレーでは1位のみが表彰されていた。また、エイジ部門に八重山郡大会として男女各1位が表彰されていた。

 加えて八重山郡大会に自動エントリーされた91人の成績から個人の男女各1位から3位が表彰され、7月7日に開催のあやはし県民トライアスロン大会参加補助1位から5位が表彰され、かつ字対抗で字別の個人成績が比較され、1位から3位が表彰された。

 表彰者の多い大会となっており、参加者しがいのある部分が、この大会の隠れた魅力かも。


総合2位の後藤謙仁選手


総合3位のフェラーリ シモン選手


驚異のランタイム、34分6秒をたたき出して4位に食い込ん梅田航平選手


5位の福元哲郎選手は2017年日本エイジランキング(45-49歳)のチャンピオン


スイム4位で健闘した鮫島造生選手は6位でゴール


女子の2位は3秒差で惜しくも優勝を逃した加来奈津子選手。スイムを3位であがり、トップでランに入って後続を突き放していたが、ゴール直前で松本選手の猛烈な追い上げを受け、つかまった。


スイムを女子11位(全体48位)であがり、女子3位にまでおいあげた中夢子選手


スイムを女子4位であがり、女子4位に輝いた河野典子選手

(流杉一行)

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