2月23日午後1時半より石垣市立図書館視聴覚室でマシュー・トッピング氏による四か字方言に関する修士論文発表会がスマムニ広め隊(東大浜剛代表)および社団法人ゆんたくガーデン(大倉代表)の主催でおこなわれた。
会場の視聴覚室には、60名近い参加者が集い、以前石垣市の国際交流員を3年務めたマシュー・トッピング氏が方言に関する論文を発表するとあって、ゆかりある人や方言に関心ある人が、温かく迎えて、その発表に聞き入った。
マシュー・トッピング氏は、琉球大学大学院人文社会科学研究科修士課程を今年3月に修了予定となり、その折の修士論文「八重山語石垣島スィカムニの文法に関する研究」と題する修士論文の一部を、プロジェクターを使った解説。
「ゆ」「ば」といった対格助詞が、つけえてもつけなくてもよいとした、随意的な要素であるとされていたものが、氏の研究から有標性の高い目的語を選んで、その語がもつ「有生性」と「限定性」と深い関係をなしていることがわかったとして、例文を用いて、その有生性と限定性を説明していた。
専門的な文法の解説ながら、参加者は地元の方言が外国人であるマシュー・トッピング氏の努力で、分析され、文法が発見されている様子を教わってを、満足の様子。
質問コーナーでは、氏を激励する意を込めた意見や、よりよい方言の表現を述べる人が出るなど、温かいまなざしがマシュー・トッピング氏に注がれていた。
(流杉一行)