小浜島の結願祭が大いに賑わう <2018>

 11月4日午前9時から竹富町小浜島の嘉保根御嶽で国の重要無形民俗文化財の小浜島の結願祭がおこなわれた。

 まずは庭の芸能がおこなわれ、ミルクを先頭に入場したのは、北集落の面々で、舞台衣装に身を包み、ゆっくりと子供らを引き連れて歩くミルクとともに、嘉保根御嶽の神前の庭を一周した。

 このあと棒を披露する武将らの登場となり、威勢良い掛け声で「太鼓」が続き、その後を獅子と続いていた。

 ミルクの次には、福禄寿が登場。南集落の一行が同様に神前の庭を一周して、棒の武将と「太鼓」と「獅子」が続いていた。

 このあと、北の棒、南の棒の順に演目が続き、大きな声を発した棒の武将らが登場して迫力ある棒を披露して、観衆からの拍手喝さいを受けていた。

 庭の芸能が終わると、舞台の芸能のために舞台が用意され、今度はミルクが舞台に登場して、引き連れた供の者が御前風、赤田主、オカタ、マミドーマ、稲しり節、小浜節、馬武者と座ぴらきとされる舞台を北集落の人々が展開。福禄寿の一行に入れ替わると、今度は赤馬節、夜雨節、稲しり節、めでたい節、かたみ節、前の浜節、馬武者とが南集落の舞手が演目を披露していた。

 ミルクと福禄寿の登場のあとは、舞踊と初番狂言を北集落・南集落それぞれが披露。北集落は御前風を舞ってから初番狂言を見せ、7つの舞を見せ、南集落はかぎやでぃ風の後に初番狂言を見せ、数々の舞を披露して、会場を沸かせていた。

  このあと舞踊や狂言など続々行われて、この日全部で約50もの演目が展開。見事な舞や、ユーモラスな所作、昔懐かしい演目など、多彩に繰り広げられ、見ごたえあるシーンには、客席から声援がとぶなど、和やかに舞台は展開していた。

 この日、神奈川県から石垣島へ移住して3年になる桜井麻美さん(37)は「白い面は全部ミルクだと思ってましたが、福禄寿があるのを知りました」と、発見を喜んで「子供たちが一生懸命やっている姿が可愛くてよかった」と、感想を述べていた。


 
(流杉一行)



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