仲の神島特別保護区指定で公聴会

 8月22日午後1時半から竹富町役場2階大ホールで環境省による国指定仲の神島鳥獣保護区仲の神島特別保護区の指定に係る公聴会が実施され、6人の公述人中、沖縄県副知事代理人や竹富町長代理人および一般社団法人沖縄県猟友会会長代理と東海大学沖縄地域研究センターの河野裕美事務長の4人が賛成の意見を述べていた。

 議長挨拶の後、関係法令が説明されたあと、保護区指定に課する説明がおこなわれた。

 平成30年11月1日から20年間を特別保護区としての存続期間とする旨が示され、国内有数の海鳥の繁殖地として昭和47年から島全体が史跡名勝天然記念物として指定され学術的な価値の高さから、平成10年にも再指定されてきた。石垣島では見られないオオミズナギドリ、アナドリ、クロアジサシ、マミジロアジサシ、セグロアジサシが集団で繁殖しており、絶滅危惧種のウミスズメ、アカオネッタイチョウ、アカアシカツオドリも確認されているとのこと。

 管理方針や地形地質、植物相、動物相、鳥獣生息状況が説明された後、公述人の意見陳述がおこなわれた。

 沖縄県副知事代理、竹富町長代理、沖縄県猟友会長代理と賛成意見が述べられた。

 唯一本人出席の東海大沖縄地域研究センター事務長の河野裕美氏は、

「仲の神島は海鳥の繁殖地としては重要な場所で、オオミズナギドリの繁殖地としては南限で、日本へ向け航行する船乗りはオオミズナギドリを見つけて日本に近づいたことを知り、オオミズナギドリが見なくなると、日本を離れたことを知るほど、代表的な海鳥といえ、その南限の繁殖地となっている」と、

 仲の神島の海鳥について述べはたほか、外来生物もなく、昔のままの自然状態が守られている島の貴重なな環境を述べて、環境の保護の大切さを述べていた。

 公聴会は、反対意見もなく、穏やかに終了し、今後、中央環境審議会で指定すべきと認められると、告示がおこなわれて、再々指定が決まることになる。


 
 (流杉一行)
 

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