八重山商工定時制商業科が初の街頭実習

 8月7日午後1時から石垣市真栄里のマックスバリューやいま店駐車場で八重山商工高校定時制課程商業科の15人による夏季実習がおこなわれた。

 例年、学校内で夏季実習をしてきた同校定時制商業科は、昨年県から支給された洗い場付きの移動販売用軽車両を、定時制生徒の要求から夏季実習に活用をすることになり、今回初の移動販売車両による街頭販売を実現した。

 この夏季実習は、マーケティング調査からはじまり、企画段階から詰めて取り組まれるもので、店の名前は「S&T」。

場所の折衝から商品の選定、仕入れ交渉から、販売、広告と、日ごろ学んでいる経営のノウハウを実際に行使するもので、帳簿の書き込みから決算書の作成まで取り組まれるもの。

商いの全工程を実際にやってみせるもので、1年生11人、2年生1人、3年生2人、4年生1人で連携して実行。

学校では7月23日から取り組みはじめて、この日を迎えており約2週間で開店を実現。店長の友利典嗣くん(19:4年生)は、特徴を聞かれて「石垣島では有名で、なかなか手に入らない『伊佐の塩せんべい』が少し安い値段で売ることができました。」と、意欲的な商品選びをアピール。

担任の大浜勇気教諭によれば、自ら折衝して仕入れた塩せんべいで、開店40分ほどで100枚を完売したとのこと。なお追加の仕入れに折衝中と、意欲的だ。

 商品は、かき氷3種、ミルクかき氷3種、サーターアンダギー、マンゴージュース、冷凍マンゴーと、暑い中、買い物に訪れる子供からお年寄りまでの幅広い年齢層に、休み場所として店舗を提供。多くの市民が涼む目的でS&Tに来店していた。

 最初は、指示待ちだった生徒も、次第に自分からアイデアを出すようになり、日々変化していくのが見られたと、大浜教諭も生徒らの意外な反応を驚いていた。

 FM石垣さんさんラジオに出演して宣伝したり、八重山毎日新聞へのもアピール。道行く人にビラ配りもして、広報活動も入念に実施したという。

 店長に目標の売り上げはと問うと「そこは言えません」と、きっぱりいうところは、さすがしっかりしている。

 大浜教諭は、参加生徒が授業で習ったことをこの実習ですべて生かしており、初の取り組みで多少の心配もあったが、予想に反して意義あるものになっているとのこと。

(流杉一行)

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