「慰霊の日」で世界平和の鐘鐘打ち式

 6月23日午前11時55分、石垣市新栄町の新栄公園に建つ世界平和の鐘の東屋で慰霊の日世界平和の鐘鐘打ち式の式典がおこなわれ、100人を越す市民が参集した。

 式典に先立ち、正午の汽笛を合図に一分間の黙とうがおこなわれ、太平洋戦争など戦争で犠牲となった御霊への哀悼の念を捧げていた。

 この日、新たに世界平和の鐘の会沖縄支部長になった大浜達也氏があいさつに立ち「終戦から73年目の慰霊の日を迎え、いまだ世界には多くの紛争・テロ・惨劇が起こっている。世界の恒久平和の願いを込めて、世界平和の鐘を打ち鳴らしましょう」と述べていた。

 今回は、書道教室に通う子供らでなる竹とんぼの会が、慰霊の気持ちを込めて竹とんぼを飛ばしたいとの申し出から、式典後に竹とんぼを一斉に飛ばし、哀悼の誠を捧げていた。

 申し出た竹とんぼの会の古見嘉浩さんは、友人の宮良安晃さんからの声かけがきかけで今回、世界平和の鐘打ち式に竹とんぼの飛翔を実施。

竹とんぼを飛ばすときは、手を合わせて合掌する形となり、祈りをする形に似ている。哀悼の気持ちを空に向け飛ばす意味になぞらえて、平和に向け、妙なミサイルを飛ばせるようにするのではなく、平和への祈りを空に飛ばす意義を述べていた。

 きっかけになった宮良さんも「平和の鐘が年に11回ほど打たれているのを、一般に知る人が少ない。子どもたちに、鐘を打つ体験を通じて、平和学習をしてほしい」と、書道に打ちこむ子供たちに参加を呼び掛けたという。

この日、竹とんぼを飛ばし、世界平和の鐘を打った石垣中学校3年の大本芳樹くん(14)は「戦争で亡くなった人への思いを込めて鐘を打ちました」と述べ、打ってみて「重い感じがした」と、世界平和の鐘を打つことの意義深さを体験していた。

 また参加した市民の中に4人の親子ずれも。母親の飯田麻紀さん(40)と綾海ちゃん(8)、穏空ちゃん(4)、陽帆ちゃん(0)の4人で、飯田さん曰く。

「うぅとぅとぅがしたいと娘がいうので、連れてきました。八島小学校の平和学習で学んだようで、新聞で世界平和の鐘が打てることを知っていたので、連れてきました。」と述べていた。

(流杉一行)

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