第4回石垣島ウルトラマラソンが5月13日午前7時、石垣市宮良のサッカーパークあかんまをスタートして、エントリーされた305人中281人が、60キロの石垣路のウルトラマラソンコースをひた走った。
コースはサッカーパークから南下して、西へ走り、屋良部半島へ入ると左回りに一周。そのまま引き返して、サッカーパークにゴールするもの。
この日は快晴で、厳しい亜熱帯の日射に見舞われながら、水分補給に気を遣いながら参加者は、八重山の風を感じながら、時に屋良部半島から見える海を観ながら、快適なランニングを楽しんだ。
この日、5時間18分54秒で優勝したのは、東京から出場した山中孝一郎さん(36)。「きつかった。」と開口一番、終わり近くの直線コースに続くアップダウンの過酷さをいうが、自身はフルマラソン2回優勝、ハーフマラソン1回優勝と、実績もつアスリート。
今回、ウルトラマラソンでも優勝を刻んだことを告げると、うれしそうに「うれしいです」と答えていた。
一ヶ月に夏場は400キロから800キロ、冬は400キロから500キロ練習しているという 練達のアスリートだ。自身聴覚障害を持つも、記者の問いかけに、わかりやすくゆっくり話をしてくれた。
女子の優勝は、八重山マラソンクラブに所属する石川めぐみさん(43)で、タイムは5時間47分36秒で、総合6位の好成績。
「第1回目から参加して、今回目標の6時間を切ることが出来て、それが何よりうれしいです」と、優勝よりも6時間を切るのが目標だったという。
「優勝は2度目ですが、念願の6時間切れて、これで卒業できます」と、次なる目標を持つことに、意欲を見せていた。
今回から、32キロコースが設定され、ウルトラマラソンに付き添いで来る奥さんなどが、「もう少し短いコースがあれば走れるのに」という声に、大会側が応えて設定したコース。折り返す御神崎から出発するコースで、好きな時間に出られる格好で、応援する人が近くまできたら、その時にスタートできるシステムになっており、夫婦で楽しめるマラソンになっている。
距離も、32キロと記録を競う気にはならない微妙な長さにして設定。楽しめるイベントをと、工夫が観られた格好。
エイドステーションでは、氷水をかけてもらうアスリートもいて、冷たい水を飲みながら体調を整え、またゴールめざして炎天下に飛び出すアスリートの姿があった。
今年は、ウルトラマラソンが縁で地元の男性と結婚にゴールインした女性が、今年も参加。ただ、家業の農業の収穫時期に重なっていて、途中で夫が迎えきて、仕事に帰ったとのこと。イベントがきっかけで生まれた心温まる話題に、話すスタッフもうれしそうであった。
(流杉一行)