石垣島製糖が操業開始

 昨年から今年にかけて台風の被害のない石垣島。今、さとうきび畑の光景は茎がまっすぐ上に伸びた状態の畑ばかりで、台風常襲地帯の八重山では珍しい光景といえる。

 12月6日午後3時から石垣島製糖株式会社で製糖開始式が行われ、工場関係者やサトウキビ生産農家、トラック運送関係者、ハーベスターオペレータなどの農業関係者が一堂に会して、石垣島製糖の操業開始を祝った。

 今期計画は収穫面積は1435ヘクタールで前年比約30%増で、原料生産量は91815トンで前年比約19%増、砂糖生産量も10779トンと前年比約23%増と増産が見込めている。

 冒頭、松林豊社長が挨拶に立ち、「今期はさとうきび豊作の年であることは間違いないことから、これを生かして良い年であった、良い製糖が出来たといえるよう頑張っていきたい」と述べていた。

 一日900トンの処理能力持つ製糖工場ながら、今期ハーベスターを使う刈り取りが、全体の85%に伸びており、天候に左右される可能性が大きく影響することが予想されてくる模様。

 天候次第では終了が遅れ、各農家の次なる植え付けに向けた作業の着手を遅らせることになるのを、社長は「心が痛む」と述べつつ、製糖能力をあげた新たな工場の建設を、関係機関とともに進めたいことも述べていた。

 なお、製糖計画説明担当者からは天候不順からのハーベスター稼働の低下を読んで、一日の製糖能力を750トンで計算して、製糖終了日を4月22日に組んでいることを報告。

 天候が順当にいけば3月31日には終了する計算とのこと。目標は3月末日を目指して、頑張っていきたい旨も述べられていた。

操業開始式のあと、ヤードに出た関係者は、サトウキビを処理場に投げ入れ、社長が神酒を注いで安全祈願をしていた。
 
 原料の圧搾は4日夕方からはじまって、12月27日まで年内搬入がありこの日圧搾終了して、1月4日に年明け原料搬入がおこなわれ圧搾が再開される。

 このあと定期休養日の3日(2月11日、3月4日、4月8日)および整備の日の3日(1月31日、2月28日、3月27日)を除く連日が稼働される予定。

 冬季に出現する日本最南端八重山の不夜城が火を燃やし続ける。

(流杉一行)

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