八重山古典民謡保存会慶田城用有研究所が石垣市社会福祉協議会に寄付

 11月8日午後2時半、石垣市健康福祉センター内の石垣市社会福祉協議会(那根元会長)に八重山古典民謡保存会慶田城用有研究所の慶田城用有氏が寄付金を贈呈した。

 これは慶田城氏の師匠である大底朝要氏が没後、その恩返しにと昨年6月から取り組んできたCD制作が今年6月に完成し、その収益金のほとんどとなる30万円を、この日石垣市社会福祉協議会に寄付したもの。

慶田城用有さんは40歳になって島唄のひとつも弾けないと恥ずかしいと思い、大底朝要氏の門を叩いて、以来43年目にしてのCD制作。

入門以来、才能の開花は早く、研鑽を続けて44歳でとぅばらーま大会でチャンピオンになったという。

大底朝要氏の薫陶の元、研究所も構えて精進してきて、偉大な氏へ感謝の気持ちからの取り組みにつながった。

 恩師はもとより家族への恩返しとしてもCD制作に取り組んだほか、身内に障害者もあり、多くの人にお世話になっていることから、社会福祉協議会へ収益金をほぼ全額寄付することにしたという。

 1000部つくって、目下残りは300部ほど。CDの名前は「うむいのふかさ」定価2000円。慶田城さんの歌声で八重山古典民謡14曲が収録されている。

 慶田城さんは、中学生球児の公式野球チーム八重山ポニーズの元コーチでもあり、同ポニーズの伊志嶺吉盛監督といっしょにコーチとして活躍した人物でもある。

子ども達の育成にも取り組んだ人でもあるせいか、30万円はどう使ってほしいと考えるかの記者の問いに、慶田城さんは「恵まれない子ども達や障害ある子ども達のために使ってほしい」と述べていた。

 CD購入希望者の連絡先は090-4347-0252。

(流杉一行)

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