衆議院議員選挙沖縄4区の全開票作業は、台風の影響による南城市の開票遅れで23日にずれ込み、当確は23日未明にあったものの、23日午後1時からはじまった開票作業の結果、西銘恒三郎氏が8万2199票を獲得して当選が確定。
前回オール沖縄に奪われた選挙区の議席を、西銘氏が今回第4区において奪還した。
仲里利信氏は7万5887票で6317票の差がついたこととなる。
沖縄の衆議院議員選挙は、辺野古建設反対を掲げる翁長知事が軸となったオール沖縄と、東京の自民党本部および公明党との選挙戦で、前回はオール沖縄が1区から4区の全区でオール沖縄が勝利。
今回も1区から4区まで、東村の米軍ヘリ事故や先島の自衛隊基地建設反対運動および辺野古基地建設強行の事態を反映して反自民の傾向は不動に思われたが、保守王国の宮古島市における同日市議会選挙と重なり、自然投票率のアップと圧倒的な保守勢力の強さから8000票の大差を獲得。
西銘氏の6317票差の元となる票を、宮古島への訪問を繰り返して、堅実に票を積み上げた。
県政レベルにおける沖縄自民がオール沖縄を提唱して、過重な基地建設を止めさせる意志が、突き崩されたことになる。
沖縄の経済圏を担う那覇の沖縄1区と北部から距離置く4区で、激戦が展開し、1区は辛くもオール沖縄の赤嶺氏が勝利するも、4区は東京の自民党に凱歌が上がったことになる。
全国的な衆議院総選挙に目を向ければ、50%前後の投票率の低さは、相変わらずの無関心層の多さを露呈させて、半数しか投票しない国政選挙が普通になっている現代の日本。
高齢者層が投票行動をとり、北朝鮮問題から漠然と保守的になる流れがある中、あれだけの暴走内閣という声が蔓延しながら、ふたを開ければ、与党の大勝利。
まだ解決しない加計疑惑が存在し、混迷深まる国政ながら、なお消費税増税と原発推進、安保関連法制で極秘に進められる事態が増えていく流れを、国民は容認するかに、信任を与えた結果を出してしまった。
先の見え無さは深まる一方で、不明な株価の高騰は、何を経済人や投機家は喜んでいるのかだ。
(写真は、23日の深夜午前1時半までかかった開票作業光景:石垣市総合体育館)
(流杉一行)