市議会一般質問で博物館の建て替えの答弁

 伊良皆高信議員の博物館の質問に対して大得教育部長は、「市立八重山博物館は復帰記念事業で建設されてから45年が経っており、経年劣化の心配が有り、立て替えの必要性から平成27年3月新石垣市立博物館(仮称)基本構想をまとめている。建設候補地は石垣市第一苗畑、旧空港跡地があがっている。補助率の高い事業を研究し、財政負担の軽減を図って建設に向け進めて生きたい」と建設へ向けた取り組みが昨年3月から駆動していることを、発表していた。

 「最南端の文化都市石垣市」のその看板でもある石垣市立八重山博物館は50年を待たず、かなり以前から激しいコンクリート劣化に見舞われている。博物館の博物館行きといわれるまで厳しい状況にある。島の祖先が亜熱帯の気候と対峙し、苦闘してきた歴史をしっかり後世に伝えるとともに、アイデンティーの核となれる内容を持った新博物館建設を期待したい。

 八重山に本土の古い文化(古語や平安時代・戦国時代のまつり)が、そのまま残る側面と、夏至に北回帰線とほぼ同じ緯度の北緯24度に位置する八重山文化の側面。日本の有人島の最南端は北回帰線のわずか上という、地球規模でも珍しいエリアに八重山はあると言える。(先進国で北緯24度は米国のフロリダと日本の八重山ぐらい)島の唄や踊りに、貴重な生物、珍しい亜熱帯作物や生物、方言の発声など、数を上げれば限りなくある。情報の一元化でステロタイプの道のりを行く世相ながら、独自性が消滅しないための取り組みの核になる拠点が必要だ。

(流杉一行)

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