石垣で映画「ガザ 素顔の日常」上映&トーク 70人聴衆

 11月26日午前10時から大浜信泉記念館多目的ホールで、パレスチナの平和を願う石垣島有志の会が主催する映画上映会が行なわれた。

 イスラエルからの連日の無差別な攻撃に加え、ライフラインも絶たれ、人道的危機が起きているパレスチナ。まずは知ること・思いを寄せることから「できることを」を模索したいとの考えで、このイベントを石垣島の有志で開いたとのこと。

 放映された映画「ガザ 素顔の日常」は、物資や人の移動を制限し、天井のない監獄ともよばれる暮らしを強いられるパレスチナの人々が、普通の暮らしを夢見て、日々暮らす日常をドキュメントしたもの。

 映画自体は、2007年から2018年のガザをドキュメント。2007年にパレスチナで選挙が行われハマスが勝利してガザを制圧すると、イスラエルは壁で囲ってガザを封鎖。登場するパレスチナの人は、陽気でどこにでもいる普通の人。彼らが思う、外部の人へのメッセージも綴られている。ガザが破壊される光景もあり、2018年の紛争までが記録されている。

この日、会場には市民70人ほどが集まり、立ち見もでる状況で映画を視聴していた。テレビの報道で見たこともない10月7日以前のガザでの暮らしぶりが、密集した町の光景とともに、14才の少年を通して語られるなど、大家族で身を寄せる暮らしぶりがガザの文化・習俗とともに伝わってくる。

 国連の無力さの実態や、国際世論への公正さを求める声など、考えさせられる映像が展開。

 2018年にイスラエルが無差別に密集地帯へ攻撃をして、多数の死傷者を出した無残なガザの光景が痛々しい。

 今ガザで起こっていることが、映画を通して、身近に感じられたと同時に、普通の暮らしができなくなってストレスにさらされ続けてきたパレスチナの実態を再確認。放置してきた世界の実態も突き付けられた格好だ。

 このあと、オンラインで日本国際ボラティアセンターの並木麻衣さんがトークゲストとして登場して、ガザで駐在して活動してきて、どんなことが見えたかなどを説明。海の汚染、ストレスから暴力の増加、産業、物流、失業率など、暮らしの実態を詳細に説明していた。


 

 (流杉一行)

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