2月1日午前9時から石垣市中央運動公園石垣市民球場で千葉ロッテ春季石垣島キャンプの歓迎セレモニーが開催された。
中山義隆石垣市長の歓迎の挨拶の後、吉井理人監督が挨拶に立ち、石垣島キャンプのために力を尽くしてくれた全部の人たちに感謝申し上げますと、深々と頭を下げた後、「日本一を目指して頑張ります。そのために基礎づくりを約一か月間やります。途中で半分ほど抜ける選手もいますが、やっていきたいと思います。一か月弱ですがよろしくお願いします」と、深々とおじぎをしていた。
2008年からはじまり今回で16回目となる千葉ロッテ石垣島春季キャンプの初日は、吉井理人監督による新体制始動の、いわば吉井色発信のスタートでもある。
掲げられたスローガン「今日をチャンスにかえる」は、哲学問答に近いフレーズで、選手個々の中で解釈するものとなるのが、今までにない何かだ。
今日のトレーニングが試合への出場のチャンスでもあり、シーズン中の試合でのチャンスメイクのきっかけになるとも聞こえ、各選手の未発現の潜在的な可能性を引き出す時が今であると、今日であるととらえることもできる。様々に意味がありそうなスローガンで、各自で解釈することで練習へのモチベーションを刺激する。今までにない吉井流のやり方かも。
千葉ロッテ新体制は、すでに1月31日に自主トレをスタートさせており、選手は万全の体制でこの日に臨んでいる。
1軍2軍と分けずに、選手全員が競争する意識を持つ形で臨んだ吉井新体制の石垣島キャンプは、挨拶で春季キャンプでは基礎作りをやるとして、約一か月を費やすことを繰り返して述べていた。
新たな試みでもあるキャンプから各自の競争心を引き出す形が、選手の心にどんな化学反応を起こさせるか。球場客席に集まったファンがからも、初日から目を見張って選手の様子を見たくなる、期待を引き出す挨拶にもなっていた。
観客席には、多数のロッテファンが初日の練習風景を見ようと集まっており、コロナ禍が明け行く空気感がその賑わいに感じられた。
今回は、11日、12日に台湾の楽天モンキーズと交流戦を予定しており、久々の石垣島での熱気あふれる試合が期待される。
今年は澤村拓一選手が戻って来たことで、投手陣の厚みがどう生きてくるか。またWBCを3月に控え、吉井監督と佐々木朗希選手の参加でその活躍にも注目が集まる。
22歳にして大注目の佐々木朗希選手が、WBCそしてペナトレースでどんな試合を見せてくれるか。吉井監督の新体制から新戦術が生まれれば、またその采配ぶりにも大いに期待したいところ。
(流杉一行)