八重山商工高校出身の平良海馬投手(西武ライオンズ)は、2020年に沖縄発の新人王となり、2021年には東京五輪で金メダルを獲得。2022年に最優秀中継ぎ投手となり、今年は先発への転向が決まって、活躍が大いに期待されている中、1月4日午前9時から石垣市中央運動公園屋内練習場で、平良海馬投手が小学生と中学生向けに野球教室を開催。
2019年から剛速球とクイックモーションをつかって、大打者を翻弄してきた平良投手だけに、集まった子供たちは、真剣に平良投手のアドバイスを聞いていた。
西武の勝ちパターンで必ず終盤に現れる定番の中継ぎ投手なだけに、ネットのダゾーンに契約すれば、毎日のように見られる地元の投手のひとり。(左の抑えで現れるソフトバンクホークスの嘉弥真投手もいる)
この日、最後に中学生が平良投手に知りたいことを聴くコーナーが用意され、速い球を投げる方法や、コントロールをよくする方法、体を大きくする方法など、様々に悩みを打ち明けて、平良選手に打開策を聞いていた。
平良投手は、ひとつひとつ懇切丁寧に、子ども達にわかりやすく、自分の若い頃に苦労したことなどを、打ち明けるようにしながら説明していた。
なかでも、最初はコントロールがよくなかった時代を打ち明け、その対処方法を子ども達の気持ちになりながら、説明しているところは、なかなか見られないもの。
なお、平良選手に来年も野球教室は続けるか否かを聞けば、多分やるとの回答。
平良投手は、自力で剛速球を投げられる努力を積み上げて、プロの目に止まった異色なプロ選手。甲子園での活躍もない形ながら、入団2年目の早い段階でマウンドにあがってプロの強打者を驚かせた。そして新人王、五輪の日本代表に選出され金メダルの獲得と、この勢いは球のスピード以上に、見ごたえがある。
平良海馬投手から地元の小中学生に、適切なアドバイスから新星が誕生となれば、これまた快挙。まさに、八重山の球界の大躍進が期待される。
(流杉一行)