雲の中の赤銅月 皆既月食と惑星食の2重の神秘

 11月8日午後7時から南ぬ浜公園で県立青少年の家による皆既月食観察会が行われた。

 月が地球の影の中に入って起こるもの。皆既月食になると、月が赤銅色に見えることから、これを楽しみにする天体観測通が多い。

 地球を取り囲む大気を、太陽光が通過する際に影に入る赤色の光があり、それで月が赤く見える。夕焼けの現象で、いわば地球の夕焼けを集めて月に映したようなもの。

 白い月が、赤さをにじませながら光を弱め、やがて赤くなっていく恰好。

 この日、会場には、高校生10名を含む30人ほどの参加者が集い、皆既月食を観察。太陽系内の惑星の天体現象を季節ごとに観察会を実施する八重山星の会のメンバーが中心に、多数の望遠鏡を用意して、皆既月食の進行状況を説明しながら、時折、周囲の星の解説も加えて、意義ある観察会を実施していた。

 雲が多く、生憎の空模様ながらも、雲の切れ間に現れる赤い月に見とれながら、スクリーンに映し出される天王星の惑星食の様子も見られる価値ある観察会で、会場に集まった人々は、星の神秘を十二分に感じていた。

 惑星食の瞬間は見ることができたものの、月から出てくるところは厚い雲で見られず、そこは残念だったが、7番目の惑星を見ることができて、皆、最後に同観察会に感謝の拍手をしていた。

 今回、太陽系内のどこかにあって、地球から見れば、惑星がほぼ直線上に並んで見えるそのライン上のどこかの一角にある天王星。これほど、しっかり意識して見ることがない惑星だが、肉眼では見えないのがこの星の知られていない理由。

 442年ぶりの惑星食と月食の珍しい現象といわれても、どこか実感がない。現代人の視力は昔の人の視力より劣るとされるとは言われるが、この現象を果たして目が良くてもキャッチできたかといえば、それも地動説感覚では、まず無理。

 そういう意味では、もっとも多くの人が、惑星食と月食を意識してみた最初の年と考えるのが、正しいかも。

 ことに肉眼無理の天王星であれば、テレビでの紹介があって、星の専門家の声があっての、話ではある。

 次の322年後の皆既月食と惑星食の2重食は、土星らしい。その頃は、土星から地球と月を観察したりして。まず、土星本体だけでなく、衛星からの撮影もあろうか。

 その頃、地球温暖化の気象変動や、南海トラフ、直下型地震、核戦争など、回避や復興など、できているのか。地球は、どうなってるだろうか。

(流杉一行)

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