12月10日午後7時から浜崎町のキングビル1階で、まちづくり市民講座ゆめみらいシリーズ第2回が開催され、約30人の参加者が集まった。
サステナブルアイランド石垣(伊藤あかね代表)が開催するもので、前回7月16日に行われた第1回に続くもの。20年後の石垣島が社会も経済も環境も豊かで幸せな島であるようにと、多様な人が繋がるプラットフォームを目指して、第2回目のイベントを開催した。
議題を「島のゴミ問題について行政と市民の学び合いの会」と掲げ、島のゴミ問題の現状を把握するべく、石垣市環境課の3人の職員から、現状のゴミ処理、リサイクル、今後のゴミ処理、市民へのお願いなど、説明を受けていた。
なかでも一般廃棄物最終処分場の埋め立て限界が、あと4か月に迫り、来年3月には容量を越えることから、早急にかさ上げがはじまり、十数年は持たせる方向で対応する現状が報告されていた。
このほか、石垣市クリーンセンターの焼却炉の能力の低下から、炉の新調がはじまることも触れ、増大するゴミ問題への市民への理解を求めるシーンも見られた。
その後は、同会が用意した質問事項の回答を、3職員から聞き、参加者はそれぞれ感想や、さらなる疑問を投げかけて、ゴミの現状や、日ごろから不思議に思っていたゴミ行政に関する意見を述べるなどしていた。
縦割り、管轄など行政がもつ、問題解決能力にかかる限界を、ひとつひとつ説明するものの、現状をよくしてほしい市民の感覚は、更なる指針を高く持ってほしい要望が先行。
県庁所在地から400キロ離れた離島での、5万規模の島でしかない石垣島で、本土並みを模索することは、諦めがちながらも、市民の意識さえ高まれば、あながち実現可能なものかも。参加者からは、長いスパンで目標を掲げてほしという要望が職員へ向け出されるなどして、行政への期待を込めた市民の声が職員に届けられ、有意義な会となっていた。
この日は、市民の間での活動の発表もあり、縄文企画、八重山イルカクジラネットワーク(りんぱな)、MMOの3つの団体から、環境問題への取り組みを紹介するなどしていた。
ペットボトルが100%リサイクル業者へ委託されている件を、リサイクルできているとは言い切れないという市民の疑問があがるなど、厳しい指摘もこの日行われていた。
石垣市に集まるペットボトルを、入札で業者に任せているが、その業者がどのように扱っているかも、監視する必要を説く声も聞かれ、市民の熱い思いが出ていた。
情報を共有することで行政と市民が環境問題で学び合うことの必要性を説くなど、市民運動が社会問題へ一歩踏み込んで、行政とと一緒に解決に向かう姿勢は、これまで見られない傾向といえ、今後の活動に期待が寄せられる。
この日は、サステナブルアイランド石垣へ寄付金の寄贈も行われ、市民からの自主的な活動で支援が集まる様子も見られ、新たな形で環境問題に取り組む若い層の活動ぶりが出ていた。
(流杉一行)