4月30日、八重山漁協は午前6時からフル稼働で、通常は午前7時30分から始まるも、この日はゴールデンウイークの28日と29日がセリ休みで、海の獲物も溜まった格好で270個のトロ箱が並ぶセリ場は大混雑。
これでも電灯潜りのウミンチュがモズク漁に追われているため、魚を捕ってこない分少ないとのこと。逆に言えば、朝を過ぎればモズク漁の対応にも火の出る忙しさに漁協は耐えていることに。
加えてこの日、午前6時から本マグロを獲って入港したマグロ船は4隻(大喜丸、第6源丸、天心丸、みちたけ丸)となり、揚がった本まぐろも13本と大忙しとなった。
中でも天心丸は350キロの本マグロを、水揚げ。今期最大級の魚体に、漁協スタッフや荷造り関係者は驚きながらの箱詰め作業となっていた。
今期は400キロオーバーの巨大マグロが、早い時期に頭を外して水揚げされており、この魚が今期最大ではないものの、最大級クラスの水揚げとしては見応え十分。
元来、本まぐろは、大きすぎると船倉に入らないため、頭か尾っぽを切らなければならなくなる。この日の天心丸も、尾を切って船倉に入れたものの、水揚げ時は頭が大きく引っかかり、あげるのに手間取っていた。
この最大級クラスの頭がついた形の水揚げに、日頃見慣れている関係者からも大きなため息が漏れて、巨大な本マグロの水揚げを祝っていた。
一昨年にも400キロオーバーを揚げた天心丸船長の田中博幸さん(51)は「揚がってくれて、とりあえず良かった、2時間かかった。船にあげるのが大変でした。ワイヤーが切れるのがこわかった。」とのこと。
このあと、頭を落とされて、段ボールに入るサイズに切り落とされて空輸の準備完了。
周囲からは、「陸送だったら、まるのまま送れるのにね」と、周囲から切り落とすのを惜しむ声がかかっていた。
なお、八重山漁協は1日、2日は平常業務で、セリもおこなわれる。3日は事務業務が休みながら、現場のセリは行われ、4日、5日の2日間は連休となる。6日は日曜で事務は休みだが、セリなどの現場業務は始動する。
(流杉一行)