WAONカードのICカード機能を生かして、教師の勤務時間を細かにチェックする勤退システムに活用する取り組みを、県内で実施している琉球イオン株式会社。今回、県内6番目の自治体として石垣市教育委員会へWAONカード500個を同社は贈呈した。
これは、石垣市教育委員会がPCとカードレコーダーを用意し、市価5000円のソフト「打刻ちゃん」の導入で、市内小中学校29校の全教師の出勤退勤のチェックができるようになるもの。
4月17日午前10時半から石垣市教育委員会2階会議室で琉球イオン株式会社からWAONカードの贈呈式がおこなわれ、イオン琉球株式会社の佐方圭二代表取締役から石垣安史石垣市教育長へ、「石垣島ゆいまーるWAON」500枚が贈呈された。
これは、教育界における超過勤務、過重労働が問題になっている中、WAONカードのICカード機能を活用して、ローコストで勤務状況が把握できるシステムに活用できるよう取り組んできたもの。
昨年10月、豊見城市で導入し、本年度は南風原町、恩納村、糸満市、金武町で導入が決まっており、6番目の市町村として、今回石垣市に導入されることとなった。
この「石垣島ゆいまーるWAON」は、ご当地WAONとして、地域社会に貢献する目的で発行されている。
利用額の一部をイオンが各自治体やNPO法人へ寄付をして、地域の環境保全や地域振興に役立てる形となる。
全国では141種が発行され、琉球イオンは沖縄で4種発行している。首里WAON、おきなわエイサーWAON、エコアイランド宮古島WAON、そして石垣島ゆいまーるWAONの4種。
なかでも石垣島ゆいまーるWAONは、人気が高く、観光客のリピータの間では、川平湾の風景が好評だとのこと。
全国でICカードによる出勤退勤のチェックをタイムカードからICカードによる電子打刻に切り替わる傾向が進んでおり、学校現場における出退勤のチェックが安い費用で実現するとあって、好評を博している。
わざわざ企業でICカードを従業員分発行する手間が省けるのは間違いなく、入ったデータもコンピュータ処理されるとあって、小規模な商店の合理化にも使えそうな雲行きだ。
反面、ICカードリーダーの感度の高い機器が出れば、管理社会が安く取り組めることでもあり、ちょっと複雑な心境にもなるかも。
(流杉一行)