10月4日午前10時半から八重山警察署3階で認知症サポーター養成講座が八重山警察署員向けに行われ、20人の警察署員が認知症を学び、地域を支えるサポーターとしてオレンジリングを受け取っていた。
日本にける高齢化は深刻度を増しており、なかでも認知症の発症が問題になっている。この現状を把握し、認知症とは何であり、どんな病気なのかを学んで、行動や心理症状を知り、その適正な対処法となる支援の仕方を学ぶというもの。この日は、地域包括センターや石垣市・竹富町の福祉関係の職員らでなる認知症サポーターキャラバンのスタッフが、講話を展開。芝居を交えて、どんな対処法が適切かを説明していた。
講座を終えた警察職員は「認知症の人に、認知症の自覚があることは知りませんでした。プライドを傷つけないように、接する必要性を知り、今後、認知症の傾向ある人に合った場合は、配慮を怠らず対応したい。勉強になりました」と、述べていた。
現在、全国で認知症のお年寄りの数は530万人で、2025年には団塊の世代層が増え続け、このままでは700万人に達すると予測されており、家族や地域の対処法が注目されている。認知症サポーターとなってオレンジリングをすることで、認知症に理解ある人としての証となり、それを付ける人が地域で増えれば、認知症の高齢者の見守りの多い地域となって、支援活動も充実できる。日本全国で、この傾向を高めたいのが急務の現状。
ちなみに、石垣市の65才以上の高齢者数は9716人で、要介護認定者数は1597人。認知症高齢者の要介護認定者(自立度判定基準Ⅱa以上)の数は1247人。(認定者数の78%)深刻な状況が見て取れる。
また、竹富町の65才以上の高齢者数は913人で、要介護認定者数は283人。認知症高齢者の要介護認定者(自立度判定基準Ⅱa以上)の数は125人。(認定者数の44・2%)
竹富町も半数近くとなっている。
警察署員も地域を把握する上で、まず増しつつある認知症高齢者への対処法を熟知する必要性からこの講座の開催となった。
(流杉一行)