9月25日午後1時半から石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会事務所(旧下地脳外科病院)で記者会見が実施された。
冒頭、同連絡会議共同代表の嶺井善氏から「署名に込められた市民の思い」と題する声明文が読み上げられ、対象を18才以上に限定して集めた1万4000人以上のミサイル基地配備反対の署名を、一部の市議会議員や市議会議長が、議会一般質問の席上、侮辱する行動をとったことに抗議し、ミサイル基地の配備断念まで引き続き署名活動を実施することを発表。嶺井氏は「1万4000人を黙らせることは誰にも出来ない」と、署名の重さを改めて強調した。
なお、この日、市議会議長知念辰憲氏への要請文を市議会事務局へ提出。この要請は、9月議会における石垣亨議員による「知り合いの娘さんは夏祭りに来ただけなのに署名をお願いしますと言われ、断るのが面倒なので書いた。ある人は、居酒屋で模合仲閒から回ってきて、せっかくの雰囲気が損なわれるから書いた。そういう話が私の耳にも入っている」と疑問を呈した発言に抗議。署名をした多くの市民を侮辱するものであると、今後議会の場でこのようなことがないよう強く要請するもの。石垣亨議員に抗議文を送付したことも発表した。
基本的に、民主主義の国において、署名を集めることの労力と、署名する人の覚悟に鈍感で居られる市民代表者は、まずありえないこと。地方議会は市民を代表する議決機関である。選良とされる公人が、署名をあたかも不正に集めたかに勘ぐり、軽視する蛮行は、市議会そのものを危うくする。一部支援者の投票でなる市議会議員であっても、人口5万人の島の有権者3万8000人の内の1万4000人の署名を軽く見られる姿勢は、何を語っているか。些細なつぶやき次元の情報を有利とみれば大きく掲げて利用する卑劣な姿勢に、本質を見抜く力は見当たらない。
同市民連絡会の面々は、一部の市議会議員による市議会の品位を落とす暴言を受け、なお署名を続けることの意義を自覚した模様。
(流杉一行)