このほど米国の国際ダークスカイ協会から西表・石垣国立公園区域内での星空保護区認定を受けるための申請書が完成し、9月6日午前10時から石垣市役所庁議室で、その申請書となる同協会側で受理された協会への報告書が、委託業者(星空ツーリズム株式会社)から石垣市長中山義隆氏と竹富町長西大舛高旬氏に手渡された。
10時20分からマスコミ取材の中で、報告がおこなわれて、米国のアリゾナの本部から、認定のランクはシルバーになるだろうと、打診されたことが公表された。現段階では暫定の認定の方向で進められており、9月の委員会を経て10月に正式に暫定認定となる格好。現在、世界85カ所で認定を受けている地域が有り、ゴールド、シルバー、ブラウンの3段階評価を受けることになる。この西表石垣国立公園の指定はアジアで2番目。国内は初となる。
この日は、星空ツーリズム株式会社代表取締役の上野貴弘氏が石垣市長と竹富町長へダークスカイの認定制度に関する説明を実施。そこで問題点も指摘され、竹富町側公園内の510基の外灯が空に向けた光の漏れがあることで、暫定となっており、これが修理される必要があることを、上野氏は両首長に伝えていた。
これに対して西大舛町長はこれから調査して修理したいと述べていた。
今回の登録のための費用は、調査の実費で200万円ほどかかっているのみで、登録料は無料。ただ登録された後も、夜空の状態は維持改善されているかが、調査される必要があり、その実費はかかる模様だが、今回ほどはかからないとのこと。
国内では知られていない星空保護区だが、国際的な機関による認定で、島の星空の価値が高く評価されることになる。外国からの観光客も増え、深夜に人気の無い場所で人が集まることが予想されてくることにもなり、受け皿の対応力も問われてくることになる。石垣島の国立公園内は、市街地が入らないために、外灯の光漏れの問題は無かったが、今後、観光施設の増加で、自由な開発を進めれば、ランクを落とす材料になりかねないため、未然に開発許可がこの保護区維持を前提に進められる必要性も出てくる。自衛隊基地に関しても、そこはどうなのかだ。
(流杉一行)