於茂登岳自然観察会

 5月27日午前9時から石垣市教育委員会が主催する於茂登岳自然観察会が実施された。講師に植物の松島昭司さん、昆虫の渡辺賢一さん、鳥類の島村賢正さんの3名が参加。登山道周辺で見られる植物や昆虫、野鳥について、それぞれ詳しい解説をして、参加者といっしょに自然豊かな於茂登岳を満喫しながら山頂を目指すもの。この日、20名の定員に18名が応募して5月の緑が映える於茂登岳の登山道を、自然を学びながら山頂を目指した。

 於茂登岳の登山道に転がる巨大な岩が花崗岩で、火山によるできた岩で、しかも石垣島の於茂登岳連山周辺にだけに見られることが説明された。また、登山道に現れる、於茂登の主のようなオキナワウラジロガシの巨木や、樹齢200年から300年とされるイタジイを説明。時折、現れるチビカワトンボ、クロイワカワトンボ、ヒメホソサナエなど八重山の固有種とされるトンボが紹介された。蛾のクヌギカレハの幼虫で触ると手が腫れるヤマンギやマルヤスデも、発見され説明を受けていた。保全区域に指定された場所でもあるため、捕獲が禁じられていることも説明されていた。山頂では、アサヒナキマダラセセリが観察され、100万年前から生息する大先輩の生物であることが紹介されたほか、山頂から桴海富士と名づけられた桴海於茂登が望める於茂登連山が紹介された。

(流杉一行)
 

以下の写真は石垣市教育委員会文化財課の提供

この記事をシェアする