防災講演会「東日本大震災とこれからの災害対策」

 3月5日、石垣市および、石垣島地方気象台、沖縄県消防協会八重山地区支会共催による平成28年度石垣市防災講演会が、石垣市民会館大ホールで午後5時から開催された。

 「地域防災力の向上を目指して」をテーマに災害伝承に取り組む高橋文雄氏が講師となり、「東日本大震災とこれからの災害対策」と題して講演がおこなわれた。

 国内史上最大とされる震度7、マグニチュード9の東日本大震災当時、仙台市消防局長として陣頭指揮をとった高橋氏が、被災地での体験に基づいた地域防災のあり方を講演。
地震被害、大津波被害、津波からの避難、ライフライン停止、食糧燃料不足、帰宅困難者、防災組織の結成、避難所の運営と、平時では考えられない様々なことがおこってきた体験を通して、その対策を解説。

 東日本大震災の概要、震災による被害、発生時の市民生活、自主防災組織の活動、災害に備えるという5項目を、ひとつひとつ、データを踏まえて解説。避難所へいくよりも自助に努めて、備えに十分な取り組みをするのがいいとし。自助、共助、公助の3つの助けは、大型災害では、公助は直後において機能しなくなるのを前提に、共助できる関係を地域で築くことの大切さを述べていた。

(流杉一行)

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