12月2日午前10時から石垣市役所1階市民広場で石垣島てづくり市運営委員会による冬のてづくり市が開催された。
いつの世までも続くてづくりを副題に開催された人気のてづくり市は、今年は夏場の7月8日と9日に石垣市役所1階市民広場で開催され、今年二度目の開催。
大ブースと小ブース、ワークショップブースの3つのカテゴリーに分かれて、各店舗は自慢の品を並べて、来場者にアピール。どれも一品ものの品ばかりとあって、来場者は気になった品を見つけると、作り手に声をかけて細かに質問。少ない数の展示でも手の込んだ品が並んでおり、見ごたえあるものが多彩に展開。人気なる理由がよくわかる。実際に作っている人の声を聴きながら品選べるのは、なかなかない買い物。
ハンドメイドの品は、衣服からバックやポーチ、へアバンド、キーホルダー、ローソク、ドライフラワー、幼児教育用ボタン、シアターエプロンなど多彩な品が、綿やガラス、天然石、シーガラス、月桃の乾燥葉、蜜蝋、牛脂、刺繍、島の草木、海の砂、羊毛、畳など、こだわった材料で、手編みやミシン縫い、流行のマクラメ編みなど、様々な技法を駆使して、実用に叶うものが各店舗に並べられていた。
各店舗で多かったのは、ピアスとネックレス、ブレスレットで、相当数の店に並んでおり、なかでもピアスの多さは、売れ筋がそこにあるようにも見えた。
「正面からよりも横から見られる飾りに、さりげなさがあって、そこがよく売れる理由」という声があったりするなど、深い話も聞こえていた。
また店舗名に横文字が多く、フランス語やイタリア語など雰囲気は異国風。インバウンドが流行る観光世界が関係するのか、国際化の空気がこうして現れるのは、参加者に個々でネット活用する店舗があるため。そんな店が店舗を出すことで見えてくる現象だとすれば、見えない場所で活性化するものを露わになった格好。多様化の広がりぶりが今や尋常ではないといえそう。
店舗の中には、捨ててしまうものを有効活用する店舗もあって、そこはSDGsに貢献する店。資源の無駄をなくすことに貢献する品物は、目を引くものがあった。
石垣牛の脂を有効に?燭にするのは畜産関係からの地球貢献。ミンサーの括り糸を装飾品に利用する人は、「植物染料による染物への愛着です」と思いを吐露。またハチ蜜から作られるローソクなどがマイナスイオンがという話も。月桃でつくる装飾品も細かな手わざで、驚かされた。
イベント主催者の運営代表の高橋直美さん(癒布<Youfu>)は「出展する人が増え、今回は最高の65の店が参加しています。夏と冬に広い市民広場で開催でき、しかも駐車場の広いので、よい環境で開催できています。コロナ禍ではオンラインでも開催し、昨年から制限下でも継続したことで定着してきたと思う」と述べ、「来場者が増えるだけでなく、てづくりに励む各店舗同士の交流も増えて、互いに情報交換もでき、買い手と作り手の交流だけでなく、交流の輪が広がっている」と、イベントがもつ可能性の広がりにも触れていた。
なお、2日目は11店舗前後が入れ替わり、新たな店も出ることとなる。
(流杉一行)