7月22日午後7時から石垣市民会館大ホールで石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会議主催の「みんなで決めよう島の未来 市民大集合」と題する市民集会が実施され、約600人の市民が集まった。(主催者発表)
上原秀政共同代表が開会の挨拶をしたあと、沖縄大学准教授の高良沙哉(さちか)氏による基調講演が行われ、「『国の専権事項』と住民自治」を演題に、30分間、国の専権事項一辺倒の考えを疑問視し、住民の意志は民主主義にとって非常に重要であることを述べ、直接住民の意志を示す署名活動や選挙の大切さを述べていた。
このあと、野底在住の古閑こずえさん、自然環境に詳しい松島昭司さん、市議会議員の長浜信夫さん、社会学研究者の内原英聡さん、野菜農家の花谷史郎さんの5人が登壇して、それぞれ意見を表明した。
幼稚園統廃合問題でリーダーとしての中山市長の能力の高さを実感していた古閑さんでも、自衛隊が市民への向けて実施した説明会の話を聞いて、自然に石垣島には自衛隊は必要ないことを実感したと古閑さん。微力ながら署名活動に加わることを述べていた。
松島さんは有志と配備計画の現場を、土地の地主の許可を得て、自然環境の調査を実施。その報告をして、保全種の動物・植物を確認し、自然豊かな場所が軍事施設になってしまうことを憂えて、基地への反対を表明していた。
長浜市議会議員は、自衛隊の配備を住民投票にかけることは、諸刃の刃となることを承知で望んだが、議会与党の中にも疑問視する議員があったが、中央からの圧力もあったようで、結果的に廃案となった経緯を述べていた。
内原氏は、経世済民という言葉を取り上げ、今の中山市政は民を忘れていないかと述べ、「私は打倒中山政権ではない。真っ当に仕事をして頂きたい。そのためにも、話のかみ合った議論と細やかな対話をしていただきたい」と結んでいた。
配備計画近隣の農家の花谷さんは、中山市長が計画近隣地の住民代表と話し合いをしてから、ことを構えるかに言いながら、話し合いをする前に、配備計画の受け入れ手続きに入り、約束を違反したにもかかわらず、今度は約束が無かったかの態度で臨んできた。白紙撤回をして話し合いに望むように言っても、反応がないことで謝罪の気持ちがないことを感じ、あきれかえったことを述べ、計画地周辺に広がる農地の重要性を述べていた。
意見発表の後には、波照間忠氏から住民投票の可能性が消え、対抗するには署名運動でという運びとなり、要請項目を「島のどこにもミサイル基地はいりません」「市有地は市民の貴重な財産です。平得大俣の市有地を基地に提供しないことを求めます」として、石垣市長と石垣市議会議長へ提出する署名活動を発表。9月議会に間に合わせるべく1万5000人の署名を、最大目標1万9000人として、8月31日を締め切りに取り組むことが告げられていた。最後は「僕たち、私たちが、島を守るぞ」のかけ声で「エイエイオー」と3度の気勢を上げていた。
(流杉一行)