停滞台風6号、航空便止まって4日目で暴風 遅い台風

 7月23日午前5時、台風6号が宮古島南120キロに到達。暴風圏は130キロで石垣島では、強風域にあっても暴風域には入らないままにあった。

 午前8時11分頃、台風6号が石垣島では強い北風が吹き、暴風域入りが近いことを示していた。まもなく波状的な強風が、長い間隔で窓をうならせ始めては止み、止んではまたしばらくしてぶり返す。これを繰り返しながら、暴風入りに迫っていた。

 八重山で航空機や連絡船の欠航が始まったのが7月20日の午後。漁船やレジャーボートの台風備えのための陸揚げ固定が行われたのは、それ以前からあれば、この台風6号は欠航から4日目でようやく暴風域に入るという異常な事態に見舞われている。

 欠航が早かったのは、沖縄本島が先に台風6号の影響を受けたため。いわば、東経130度あたりから北緯25度近くを西に進んでくる不思議な台風だったためだ。

 台風が来るたびに船も航空機も止められることは石垣島に厳しい。それが沖縄本島にまず影響して、その後に先島に来て、長逗留となった。

 当初の予報では宮古島と石垣島の間を、石垣寄りに通過する格好であったが、午前9時時点では、石垣島の一部が暴風域に入ることとなる。

 10時には屋良部半島を除く島全体が暴風域に入り、ようやく台風襲来感がでてきた。暴風域のヘリに当たり、最接近の15時に向かって風速は上がっていく見込みとなっている。

 15時の最接近と同じタイミングでこれまでの「強い台風」は「非常に強い台風」に変化。950ヘクトパスカルに成長して、最大風速は45m、瞬間最大風速は60mとなる。

 石垣島に暴風域をヘリに入れた台風6号は、午後9時には宮古島へ向かって北上してゆく形になっている。台風の目は、宮古島で見られる可能性がでている。

 2016年9月27日の非常に強い台風17号(与那国で瞬間最大風速52・8mを記録)以来、八重山への台風は大きなものは来ていない。5年ぶりの台風被害となりそうだ。

 当初は、石垣島寄りだった予報は、宮古島寄りになっている。

 昨日の予報では、23日の13時には940ヘクトパスカルに成長するとあったが、実際は950ヘクトパスカルで、最大風速も秒速40mにとどまっている。

 今から3時間後の23日15時が最接近で、しばらく家や避難場所で台風の通過を静かに待つことが大切。暴風明けは、予報では24日午前3時に台風6号は北へ時速15キロで移動をはじめる模様で、ようやくはっきり動く台風となる。

 宮古付近には午後9時に到達することから、石垣島からはすでに120キロ離れていることから、動き出す午前3時には半径130キロの暴風圏から抜けられる計算となる。

 今回は、暴風圏のヘリに入って16時間という長さが、どんな被害になるか。気になるところ。

  石垣島地方気象台によると、暴風域には、昨夜の午後9時に東海岸が入っており、21・7mが石垣島での瞬間最大風速。(13時19分現在)市街地への影響は、本日午前8時頃で、本格化は11時頃。午後3時には予報では非常に強い台風に成長するため、風を切る音はなお大きくなる模様。

追加
  石垣島で14時15分に瞬間最大風速38・1mが記録されいる模様。

 (流杉一行) 

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