1月27日、日本最南端のフルマラソンで知られる第17回石垣島マラソンが開催され、午前9時の号砲で石垣市中央運動公園入口からフルマラソン1617人と24キロ1258人の選手が一斉に公道に駆けだした。
10キロの選手2139人も20分遅れでスタート。石垣島南部の公道は、約5014人のランナーで沸き返った。(人数は登録者数)
今回は全国47都道府県の内、島根を除く全国からの参加となり、広範なランナーからの関心を引く日本最南端のマラソンとして、参加者数も年々増加して、第一回の応募者1173人からすると、5倍近い規模に膨れている。
今日は最高気温19・4度と平年より1・4度低い、肌寒い天気ながら、ランナーには程よい寒さで、マラソン日和に近いものがあり、参加者はそれぞれ今年一年へ向けての思いを走りに託して、冬の南国石垣島路を軽快に駆け抜けていた。
フルマラソンの優勝は、男子は那覇市から参加した角田智史さん(35)で、女子は神奈川県から能勢結希さん(48)。
石垣島マラソン初参加で優勝した角田さんは、沖縄マラソンや那覇マラソンには出場していて、一昨年に那覇マラソンで7位の成績。
「寒かった。2時間35分ぐらいをねらったが届かなかった。後半に2位を一気に引き離したのが勝因だった。」と述べ、「石垣島のコースはアップダウンはあるが、どちらかといえば平坦な方。きれいな海が印象に残るコース」と語っていた。
女子の能勢さんは、今回は勝つ気がなく、前日もくつろいでかけはし交流会にも知人を介して参加して、走るコンデションはよくなかった。
「走っていくうちに、5位だと聞かされて、その内、前方に走る人が見え、次々に追い越せて、30キロ越した時点で、たまたま先頭にあることを教えてくれた人がいて、その人がペースメーカーになってくれて、走り続けられた。」とのこと。
「幸運でした。助けてくれた人には、感謝します。」とのこと。
能勢さんは、マラソン歴30年の強者。フィットネスインストラクターで、頼まれればマラソンのコーチもするという。2016年の石垣島マラソンで女子1位に輝いており、今回は3年ぶりの2度目の優勝。宮古島の50キロを走るワイドーマラソンで連覇をしており、今年その連覇を2週間前に逃してしまい、今回、走りを楽しむためだけの石垣島マラソンだったという。
それで優勝には、また格別の喜びがあるようで、「お酒がもらえるのは、わかっていたのでうれしかった」と、破格の強者ぶりを見せていた。
地元石垣市の最高順位者は、男子は王滝将弘さん(4位)、女子は石川めぐみさん(女子で3位・総合83位)。
王滝さんは、2016年大会でフルマラソン総合3位の成績を残しており、今回で5回目。石垣マラソンで地元からの優勝者がいないと聞いていたので、大学卒業から石垣マラソンでの優勝を目指して走っているとのこと。目下、八重山高校駅伝部の監督もしながら、一日15キロの練習を欠かさない。模範を示しながら高校生らと切磋琢磨しながら練習をしているとのこと。
石川さんは2017年のフルマラソン女子3位に輝き、前回2018年では2位とランクアップして、今回は3位と、常連上位者。埼玉県から移住して13年になる島を愛するアスリート。女子では、女子の一位に竹富町の久保田文さんが2014年と2015年の2連覇を遂げている。
(流杉一行)