未知との交流in石垣島

 3月24日午前9時30分から県立八重山高校2階大講義室で「未知との交流in石垣島」が開催された。

これは、将来の進路に悩む人や将来を展望する中学高校生へ、視野を拡大し自分の可能性が無限大であることを感じてもらおうと企画されたイベントで、中高生をはじめ関心をもった父兄や受験生など、関心ある約30人が参加した。

 まず、このイベントを発案した八重山高校2年の島尻さわさんが挨拶に立ち、高校一年の頃からのアメリカやカナダでの短期留学の経験から、海外で世界の広さを実感し、島でももっと視野を広げて将来の選択ができるように、様々な経験をもつ人と交流をするイベントを企画。今回、実現したことを説明。

 まず、参加者がグループにわかれて座席した同士で、互いに話しやすくするためにアイスブレークの時間を設定。自己紹介を互いにして、和やかにイベントはスタート。

 このあと、担当教師の伊集先生から、北陸大学の藤岡慎二氏発案の学問カルタを実践。表に書かれた52の疑問に、どんな学問が解決法として当てはまるかを、チームで話し合って決めるというもの。これを通じて、自分がどんなものに関心を持っているかに気がつくねらいがあり、参加者は熱心に初めての人とのコミュニケーションをとって、カルタを解いていた。

 このあと、石垣市観光人材育成プロジェクトの保里涼さんと砂川友花さんや、アメリカ・カナダでの短期留学の島尻さわさん、イタリア留学の黒澤にこさん、ドローンヒッチハイクのまつぞのだいきさん、高校生国際協力レポータでモンゴル派遣者の山口晴菜さん、サイエンスリーダー(琉球フロッグス)のふくだれおさんが、それどれ経験談を話す6つのコーナーを設定。

各グループごと10分ずつ話を聞く時間が用意され、参加者は各コーナーで、楽しい経験、珍しい経験、そして海外の実情など、一般には知られていない素の海外事情を熱心に聞いていた。発表者も、行動を起こすきっかけの話も交えたトークを披露して、経験から得た実感ある話をして、視野を広げる意義を示していた。

 人材プロジェクト、ドローン、留学、リュウキュウフロッグス、国際協力と、各人様々な体験を通じた話を、短い時間で聞くことで刺激された人もいて、有意義なイベントだったと喜ぶ人の声も聞かれた。

 この日は、中学生の参加者も多く、最初の学問カルタの成績のトップが、中学生が多いチームであったりと、大人を越える知的な中学生の参加が目立つ意外な側面も見られた。

 高校生が発案しての全く新たなイベントの開催で、伊集先生も驚く充実した内容が手作りで実現していた。

 グローバル化を予見する若い息吹が、人知れず動いていて、どこか、新しい時代の到来が予感される催しと言えた。

 頭の古い記者にとっても、この日は、未知との接点になった模様。

(流杉一行)

この記事をシェアする