思い出の地で60キロ優勝 高橋亮磨選手 第2回石垣島トレイルラン&ウォーク開催

 2月25日、第2回石垣島トレイルラン&ウォークが伊原間公民館を起点に開催され、最長60キロのランコースをはじめ、32キロ、20キロ、12キロのランとウォークに、2・5キロジュニアコース、6キロウォーク、20キロと12キロのペアランと、計11種目の競技が、平久保半島の東側海岸を舞台に展開。

午前7時スタートの60キロランを皮切りに、全参加選手約300人がオーションビューを楽しみながら、ランとウォークに汗をかいた。

 石垣島平久保半島という過疎地ながら地域の心ある人の連携でフォローをして、伊原間から明石までの各宿泊施設を満席にして地域振興に役立つとともに、競技参加者は石垣島北部の自然豊かな風景を堪能でき、心地よい汗を流して心身ともリフレッシュできるスポーツイベントを成就。迎える側も来訪者もともに喜べる関係が成立する形が、過疎地でかく生まれている。

 この日、60キロのランを制したのは、東京から出場の高橋亮磨選手(21)で、タイムは5時間41分39秒。

出場者35人中の1位で現在大学生。大学では駅伝部に所属。

駅伝は公道を走る競技ながら、真逆の悪路で危険なトレイルランにも取り組む高橋氏が今回優勝した。

 高橋氏は
「トレイルランとしては、起伏が少ない方で、走りやすかったので気持ちよく走れました。」
と述べ
「石垣島は小さい頃から家族で来させてもらっていて、知っている人もいる思い出の場所。これまで4カ所でトレイルランに出て入賞もしてきたが、今回思い出の地で挑戦して初めて優勝できたので特にうれしいです」
と喜びを語った。

 駅伝の世界を知りながら、トレイルランに取り組む理由を聞くと、
 「トレイルランで世界に挑戦してみたいといのがあり、まずは距離に対応するために参加しています」と述べ、加えて

「今、市民ランナーの間でファントレイルが流行っています。市民ランナーがマラソンに挑むには、あまりに多くの人が競い、しかも走力だけで競うことに限界を感じている。そこで、走力だけでなく、アップダウンの激しいコースを、気象や路面の特性、携帯する水や食料の工夫や、走るペースを自らプランニングして、タイムを競うトレイルランが、今後可能性のある競技に思えて、取り組んでいます。」
と高橋氏。

今はじまったばかりのトレイルランだからこそ、プロのトレイルランの選手が少ない中、市民ランナーが世界のトレイルランに挑める好機ではないかという。

「トレイルランは、スピードではなく距離をどう克服するかという点が魅力だと思う」とも述べていた。
 高橋氏によれば、世界のトレイルランのコースには、滑落する危険のある場所もあるとのこと。自己責任がついてまわり、走力だけでは決まらない分、そんなシビアなところもついて回る場所もある模様。

 地域振興に加え、市民ランナーの可能性も見えるトレイルラン&ウォークの世界は、可能性に満ちている。
 

 (流杉一行)

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