三越伊勢丹元担当者から物産展販売のノウハウ学ぶ

 6月21日午後1時半から大浜信泉記念館2階多目的ホールで県中小企業団体中央会によるセミナーが開催され、三越伊勢丹から学ぶ「地方でつくる売れる商品と商談ノウハウ」と題して、売れる商品づくりと商談・提案書のコツを学んだ。

 これは同中央会が宮古島と石垣島で開催したもので、沖縄大交易会や産業祭り、離島フェアなどの商談会へ、出展に関心ある業者や商品開発に関心ある事業所、組合の市内12業者が参加。講師は、県よろず支援拠点コーディネーターで、特産品プランのぐち代表の野口正幸さん。野口さんは無料の経営相談所である沖縄県よろず支援拠点のメンバー。

 経歴は、千葉県松戸の伊勢丹での婦人服担当からスタートして、新宿本店のマーチャンダイジング計画を担当するなど全国の物産展を担い、三越と伊勢丹の経営統合後は、食品レストラン営業部で活躍。2016年3月に早期退職して同支援拠点のコーディネーターに就任。百貨店の側からのニーズに詳しく、出店したい側がどういう対応が必要かを熟知していることから、百貨店の側の物販の仕掛けの基本を披露。顧客管理から品揃え、情報発信方法から、関心度別に商品を分類して展開し、売り場を「お買場」、販売員を「スタイリスト」と言い換えて意識を変えるなどのノウハウを披露していた。

 三越伊勢丹は、どの百貨店も同じという不満を解消するべく、他店と違うものの商品提案に意識があり、顧客の関心持つ度合いが高まるように取り組んでいることを紹介していた。よって、出店したい側からバイヤーへのアピール点は、必然的に独自性と希少性、新規性を出した商品という見せ方が大切となることを、説明していた。

 また、わしたショップ国際通り店の売り上げベスト5や全国地域特産品人気商品を紹介して、売れ筋の傾向を解説していた。

 商談に関しても、商談前の準備や商談実際、商談後にわけて解説。参加者は熱心にメモを取って、百貨店側の視点の話に聞き入っていた。

(流杉一行)

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