ヤブツバキで赤土対策を

 アグリフォレストリーいしがき(代表新開秀雄)とサンゴ礁基金が、ヤブツバキを防風林および赤土流出防止対策に有効で、かつヤブツバキの実が食用油も作れるなど、換金性がある有望な植物であることから、農家を支えるものともなり得ることで、連携して取り組むことを確認していた。

 5月1日午後2時から、サンゴ礁基金がアグリフォレスト石垣島から頂いた130のヤブツバキの苗を使って、防風林帯の実験圃場づくりに取りかかった。ちょうど八重山農林高校のグリーンライフ科の生徒20人が手伝う形で会場となる干川明さんの圃場に到着。さっそく説明を受け防風林帯の植え付けを実施。これは、サンゴ基金からの声がかかったことで、八重山農林高校が有意義な取り組みに理解を示したことから、強力な助っ人として参加したもの。生徒らの植え付け作業は、マルチに1m50センチ感覚で穴を空け、そこに苗を肥料とともにセットするもの。生徒らの積極的な取り組みも有り、竹支えも設置でき、見事に苗が実験圃場に並んだ。アグリフォレストの代表の新開さんは「将来有望なヤブツバキをつかった防風林帯を、石垣島で普及させたいと考えており、すでに2農家が取り組みを実施している。すでに宮古島ではヤブツバキの油生成プラントが稼働しており、石垣島でも可能はず」と意欲を見せていた。

  赤土対策を農家に薦めるサンゴ基金は、防風林帯に換金作物となり得る植物を植えることで、赤土流出を阻止し農家を経済的に支えることで相乗的な効果を引き出すアグリフォレストリーに関心を示し、新開氏から寄贈されたヤブツバキをつかって実験圃場をつくり、5年後の実の収穫まで、圃場を管理する。

(流杉一行)

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