4月13日午前10時から石垣島バンナ公園南口に隣接する八重守の塔で、3月31日に完了した同施設の敷地整備工事により、記者へのお披露目がおこなわれた。
今回、八重守の塔の前の広場では、透水性持つ通路に加え、車いすでも入場できるスロープが入り口付近に設置され、また緑の芝が周辺を囲うように植栽された。
周囲の松の巨木とマッチした見応えある光景が広がる一角となり、八重山を守った兵士、軍属が奉られた碑が、沿道からも望められ、そこを通る多くの人が八重守の塔の存在に気がつくことになる。
この日は、沖縄県遺族連合会八重山支部長冨里正通氏(79)と同副会長の喜友名盛允氏(73)、同婦人部長の大山幸子氏(75)の3人が、供物を持って手を合わせに来ていた。
3人は、今回の整備を喜んでおり、支部長は、「杖をついてあるくには、非常に困難な砂利の道でした。また観光客が参りにきても、中に入らず、階段付近に供物を捧げる人もあり、塔までいくのを躊躇されるケースが多々見られて、気になっていた。」という。今回の整備で見てくれも良く改修され、次の6月23日の慰霊祭が楽しみと述べていた。
長く遺族会が見守ってきた同塔は数年前から石垣市といっしょに管理することになり、遺族会の高齢化が深刻化するのを行政が支えている。孫を連れて管理維持への貢献したいと遺族会の声もあるが、将来的には慰霊碑の維持管理は、この碑ばかりでなく真摯に取り組むべき課題となっている模様。
(流杉一行)