2220人でギネス達成 わずか36人越え 辛くも安堵

 11月18日午前11時から石垣市の元石垣空港の跡地で石垣島大バーベキューまつりが開催された。

 石垣市の人口が5万人に達したことの祝うことを目的に、ギネス世界記録に挑戦するもので、同時にバーベキューをした最多人数の記録2184人(メキシコの記録)を越えることを目指して、多くの人に呼びかけたもの。

 目標人数を2500人に設定して、参加料2000円で募集して、まつり開催の前日17日にようやく2500人の登録を実現。

 10時から会場への入場可能にすると、多くの登録者が続々入場ゲートに現れ、入場券とバーベキュー用の肉を交換して、会場入りを果たしていた。

 会場にはバーベキュー用の炭がドラム缶を半分に切った焼き台の中に用意されてあり、参加者は自分が焼く場所を自由に決めて、配置についていた。

 手に持つバーベキュー用の肉は、石垣島産黒毛和牛で、それを5切れから6切れが刺された串が真空パックに入れられ、各人個々に持って、開始を待っていた。

 この大人数でやるバーベキューには、ギネス記録として認められるための厳密なルールがあり、その説明が司会者から何度もアナウンスされていた。もし失格になるとその人は参加者数から省かれることとなり、記録達成が危ぶまれることにつながることとなる。

 そのルールは、串の肉をひとりで焼き、決してほかの人から加勢を受けてはいけないというもの。自律して焼き、紙の皿に乗せるまでがギネス挑戦となる。いっしょに焼く人の肉の焼き加減を見て、思わず人の串に手を出さないよう何度も釘を刺していた。確かに、バーベキューをする時は、だれかれかまわずに、いっしょに食べる肉でもあり、焼き加減から、自然に手がでるのが普通。その自然な所作をやってしまうと、目的が台無しになるとなれば、そういう台がひとつでれば、伝染しかねない。そこはしつこく何度もこのルールがアナウンスされていた。

 人は食事の際に、気持ちが緩むのが普通で、思わず動かしてしまう失態は、想定できるだけに、この大会のキモといえたかも。

 また、登録した参加者が時間に揃わず、入場門を締め切るのを延長。その間、きいやま商店のライブを先に実施して、待ち時間をつくり、舞台を堪能。肉を手にお腹を空かせたまま、きいやま商店の曲に乗って、会場は大いに盛り上がっていた。

 門を閉ざし、炭火の状態を気にかけつつ、市長とダチョウクラブが登壇して挨拶。ギネスワールドレコード公式認定員のトラバリー氏が登壇して、ギネス世界記録の生い立ちや今回の同時バーベキュー最多人数の基本ルールを説明。焼くのは5分以上で8分で終了。認定員のスタートの指示に従って焼き、それ以前に焼いた場合は失格になることが示されていた。また、8分で終了しなかった場合も失格となることが告げられていた。

 5分経つと合図が出され、そこで焼き台から外してもよい時間が示されるとのこと。

 このあと、監視員が焼き台に立つ人の数を数える作業に回り、各自2000人以上の参加者が手に肉をもって待つ間、ダチョウクラブの寺門氏から、4分間片側を焼いて残りの4分は串を返して8分まで焼く市長案があることから、その4分で合図がほしいという話が出た。その4分の合図で5分が来たと思い、焼き台から外す人が出た場合、失格になる危惧が出ることから、どうするかの調整を実施。「そろそろかな」というあいまいな声で、4分を知らせる話にまとまっていた。

 かくして、監視員が数えに会場を巡って約11分後に、ようやくスタート。待ちに待った2000人以上で各1本、2000以上の肉串が焼かれ始めた。

 「遠火で遠赤外線のいい感じに焼けています」との寺門氏の声が、アナウンサーに紹介され、4分ころには「そろそろ時間ですね そろそろひっくりかえしていいかなと思います」とアナウンサーの声で、串焼きが進行。

 「3・2・1、5分経過です」とトラバリー氏からの声が出て、その後、皿に上げてよい時間となったことが、アナウンサーに加え食べてはいけないことが、何度も告げられていた。

 「5・4・3・2・1 ストップ」とトラバリー氏の声で焼くことが止められ、監視員が肉の状態をチェックに走り、アナウンサーは「食べずにお待ちください」を繰り返し、焼きあがった肉を乗せた皿を手に、2000人以上が監視員の来るのを待っていた。

 チェックを終え、監視員がステージに戻ってから、食べてよい合図が出ることが発表され、それまで食べないようにとのアナウンスとなっていた。再三待たされながら、ようやく「監視員のチェックを終えた人は食べていいそうです」との声が出て、賑わう2000人以上のつぶやきとともに「お肉でカンパーイ」と、アナウンサーから祝杯ならぬ祝食いの声があがった。

 ギネスチャレンジスタートから13分50秒後の一声だった。

 5切れあるいは6切れと、サイズの違いで切れ数も違い、大きくほおばる人から、ゆっくりかじる人など、ルールから解放され、世界一という目標もつギネスの挑戦の味を堪能。あっという間に約2000人以上で約2000以上の串焼きをほぼ完食していた。


 世界一となったかどうかの結果発表までの間、TVコマーシャルやOTV番組「アゲアゲ飯」などで、日々のテレビのお馴染みのジョニー宜野湾と、女性ボーカルユニット「ナチラ」のリーダーのエリさんによるミニライブがおこなわれ、会場は大いに沸き返っていた。

 この間、最後のルールである、結果発表まで外に出られない制限の下で、2000人以上が、ステージを堪能。

 ステージ終了から5分待ちで結果発表がトラバリー氏から行われ、「2220人で、見事ギネス世界記録達成です」と発表され、会場は最高潮に沸き返っていた。


 記念撮影では、ダチョークラブの「ヤー」を2220人以上で一緒に叫んで、締めくくっていた。

 このあとは、参加者や一般参加者などが会場設置の出店で売られるバーベキュー素材を購入して、自由にバーベキューを楽しんでいた。

 また舞台では、キーハット、八重山高校カラーガード部、平真マーチングレインボーがステージを、そしてダチョークラブトークショーを展開。楽しいひとときとなっていた。

 なお、認定証が石垣市の発行のものは無料、ギネスの認定証は5500円で入手できることが紹介されていた。受け取りは後日で、多数の申し込みを呼び掛けていた。
 

 (流杉一行)
 

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