令和4年度第76回とぅばらーま大会が9月8日午後6時20分から石垣市新栄公園で開催された。
コロナ禍が続く中ながら、今年は野外での開催となり、多くの来場者が会場に詰め掛けて、情感あふれるのびやかなとぅばらーまの歌声に酔いしれていた。
この日の16人の出場者は、本番に向けて鍛え上げた喉を披露。家族連れ、友人とともに、あるいはひとりで、公園の芝生に座り、13夜の月光が照る下で、心地よい涼しい風をうけながら心ゆくまでとぅばらーま鑑賞を楽しんでいた。
今回は、最後に歌った竹富町上原から出場の平良昌裕さん(72)がチャンピオンに輝いた。優秀賞は玉代勢秀弥さんと嵩本安意さんが獲得。
平良さんは、平成13年からこの大会に挑戦。本選に出られたのは12回か13回ほどになるという。4度の優秀賞に輝きながらも、なかなか最高賞に届かず、今回念願のチャンピオンとなり、優勝カップが初めて西表島へ渡ることとなった。
長い年月をかけてのチャンピオンの座を獲得した平良さん。粘り強く取り組めた心の支えを聞くと「あの食いついたら離さないスッポンのような気持ち」と述べ、「とるのはほとんどが石垣島の人なので、西表島からは難しいかなと思ったこともありましたが、今回、取れてよかったです」と、振り返っていた。
(流杉一行)