7日8日で10人、一般医療が逼迫危機 篠崎病院長

 1月8日午後3時から八重山合同庁舎2階大会堂で第68回八重山地区新型コロナウィルス感染対策本部会議が開催された。

 1月7日に行われた、6日の10人の行政検査の内、一人が陽性と判明。また、保険PCR検査では4名が陽性と分かり、計5名がこの日発表された。

 この5人は男性4人に女性1人で、男性2人は確定患者の濃厚接触者で、残る男性は症状が出てコロナ外来で陽性が判明。女性は県外確定患者との接触者で、コロナ外来でPCR検査をして陽性と判明。

 このほか1月7日、八重山保健所はコロナ感染者の情報をリリースしている。

 その内容は、1月5日に行った行政検査3件は、6日にすべて陰性が確認された。

 しかし1月6日に実施された保険PCR検査から、4件の陽性が7日に届けられた。

 また保険抗原検査でも、1件の陽性が届けられ、計5件の陽性が7日に発覚。

 この7日と8日の2日間で10人の陽性患者が出たことになる。

 1月8日14時現在で、陽性患者数が4月以降で213人となったことになる。

  8日14時時点で陽性患者は31人。八重山病院に入院する12人。徳洲会病院に5人。宿泊施設には13人、自宅療養は1人の内訳。

  この日、篠崎裕子八重山病院長からも記者団を通じて八重山郡民へ崩壊回避に関する呼びかけを実施。

 八重山病院は13病床しか用意が無く、12人(重症1人、中等症3人含む)に加えて疑似患者が2人おり、逼迫が目の前となっている。

 現在45床ある西病棟を一般から遮断し、コロナ専用にしているとのこと。

 西病棟は使えるのは29床ほどで、そこは陰圧室ではなく、設備として十分ではない。また活用することになれば、一般診療から看護人を回すことになるので、一般医療(検査や手術など)を縮小することになりかねない。

 是非とも、医療の逼迫を避けるためにも、自粛につとめてほしいと、訴えていた。

 また、コロナ外来の境田かりゆし病院長も、新規感染者が出なければ、現状の陽性患者の濃厚接触者を追い続ければ、封じ込めることができるとして、新規感染者を出さないことが大切だと述べていた。

 大勢集まって食事をするだけで、陽性患者が出るというのは、無症状の陽性者がウイルスを感染させる時期にたまたま出くわすことでなるもの。

 その感染元が14日目になっていれば、ウィルスは撒かなくなり、感染源の特定は困難とされる。この形がいろんなタイミングで起こる可能性が有り、大勢集まることでリスクが出る。

 薄く広がった市中感染に近いウィルスの蔓延状態にあると想定して、行動を控えることしか、避ける方法は無いとのこと。

なお、
 1月7日発表分では、全員石垣在住で、女性4人、男性ひとり。年代・職業非公開の女性は、症状が出て徳洲会病院で保険PCR検査を実施して陽性が判明。軽症で宿泊施設へ入所で軽症。

 60代女性は症状が出てコロナ相談外来で保険PCR検査で陽性判明。30代女性は公務員でこの人も症状が出てコロナ外来で保険PCR検査で陽性が判明。この人は軽症で自宅療養。

 30代男性は公務員でこの人も症状が出てコロナ相談外来で保険PCR検査を実施し、陽性が判明。軽装で八重山病院へ入院。

 50代女性は会社員で確定した陽性者の濃厚接触者で、保険抗原検査で陽性が発覚。軽症ながら八重山病院へ入院している。
 
  確定患者の濃厚接触者よりも、コロナ相談外来からの陽性者が徐々に増えており、市中感染の傾向が増している。もはや、コロナ感染のルートは追い切れているとする八重山保健所の声は、微妙に聞こえてくる。

 境田医師が、確定患者の濃厚接触者ではなく、かつ島外の人との感染の可能性も無い人が陽性になるケースが増えているとし、感染を抑えるには、各人の行動の自粛しか、抑止は無いと述べていた。

 目下、英国で見られる変異種が世界に感染しており、70%感染力が高いとされている。この感染が起こったとしても、その対応は、国立感染症研究所でしか確認できないとされ、八重山に感染してきても把握は無理とのこと。

 できることをやるまでで、自粛とマスクと手洗い。それしかない。
 
 

(流杉一行)

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