2月16日午前11時から白保公民館で第12回白保村ゆらてぃく祭りが開催され、多くの来場者で会場は盛り上がった。
白保の魅力再発見!のテーマで開催された会は、体験コーナー、展示コーナー、飲食・販売コーナーで、白保の魅力を引き出す多彩なコーナーが用意され、親子連れで集まった来場者は、楽しい時間を過ごしていた。
白保老人会の「教えてもらおう昔の遊び」では、10名の老人会の役員が、アダン葉を用意して、手作りのおもちゃを子供たちに伝授。ソテツの葉で編む虫かごづくりも紹介して、子供らは夢中になって挑戦する姿が見られた。
展示コーナーでは、1970年代の白尾の祭祀写真が展示され、「ときがみつめる八重山の祭祀写真 比嘉康雄・上井幸子」で披露された写真の白保でのものが、この日、白保で見られるようにされていた。多くの白保住民が、昔の写真から親族友人知人を探す光景が見られて、なつかしそうにしていた。
また、白保の方言かるたの展示もあったほか、白保公民館が反対する白保リゾートホテル問題の現状報告の展示も用意されていた。
建設されようとしているリゾート現場の位置や、排水処理問題で海への汚染が明確となって、裁判での建設難航を見て取ると、次は当初の計画を変更して、再度建設を目論む可能性をもつ、リゾート側企業体の動きを訴え、目を離せない実情を伝えていた。
飲食・販売コーナーでは、カフェやスイーツ、工芸品が販売されたほか、珍しいラン販売コーナーも用意され、胡蝶蘭などのほか、サクララン、カクチョウランなど、自生のランも展示・販売され、たくさんの人が買い求めていた。
毎週実施されている白保日曜市のから出展は、白保の魅力そのまま。手づくりの品が揃って、あたたかな雰囲気で出店スタッフが、来場者に白保の魅力を紹介していた。
学習の部では、白保中学校と魚湧く海保全協議会によるサンゴ学習の発表や、言語学者・中川奈津子さんによる白保方言ワークショップなどが実施され、有意義な時間を来場者は過ごしていた。
なかでも白保方言ワークショップは、白保の方言研究で10年、白保に通っている中川さんが、実施したもの。
日ごろ白保方言の研究のために、お世話になってきたことへの恩返しに実施され、言語学の取り組み内容を披露。言葉は日々変化していくもので、いままで変化してきた方言のもとの形は、今の標準語ではないことを強調。
その変化は、一般にみられる方言の変化の傾向性を抽出することである程度予測できることを述べていた。
音楽と舞踊の部では第一部と第二部が実施された。第一部では白保青年会と、大哉&ターカーによるバンド演奏が披露され、若者による元気な音楽が会場にいっぱいに響き、イベントを盛り上げていた。
第ニ部では、地謡を青年会が担って実施された数々の民謡や余興、舞踊が次々に演じられた。
芸達者が多数いる白保の特質を表す見事な舞台が続々続いて、会場はそれまでとは打って変わった盛り上げを見せ、地域で活躍する伝統芸能の各研究所が、見せる舞台を、来場者は大いに堪能していた。
(流杉一行)