第3回八重山芸能を考える講座 県立芸大OB・OG語る

 11月26日午後6時30分から石垣市健康福祉センター2階視聴覚室で八重山芸能を考える連続講座が開かれた。

 この講座は第6回まで予定され、今回は第3回目で「八重山出身沖縄県立芸術大学OB・OG大いに語る」と題して沖縄県立芸術大学名誉教授の波照間永吉氏とOB・OGである長濵健佳氏、横目大哉氏、豊里美保氏、宜保和也氏、與那覇桂子氏と、沖縄本島からスカイプでの横目大通氏と入嵩西諭氏と、計8人による座談会が行われた。

 波照間氏から7人へ質問して答えてもらう形で会は進行。

 県立芸大での八重山芸能の位置づけについてでは、一部集中講座があっただけで、ほとんど接することがなく、琉球古典芸能の世界から低く見られる傾向に驚いた経験や、琉球古典芸能が持つ精錬された舞台芸術からくる格差など、ふるさとの芸能が顧みられず残念に感じる感想がOB・OGから出されていた。

 このほか、入学時に八重山の芸能が神前の祈りと奉納を軸としていて、琉球古典芸能が軸を置く舞台芸術と一線を画するのを、前もって知っていれば、学び方も違っていたはずで、教えてほしかったという声が出ていた。

 また八重山芸能が琉球古典芸能から見られる問題点を、県立芸大の八重山分校を望む声がかつてあった話が紹介され、その実現の遠さを波照間氏は解説。実現への課題と道筋も紹介して、氏自身のコメントも出て将来への指針ともとれる話が出ていた。

 7人は、卒業後、自らの努力でそれぞれ芸能にかかわる仕事に就き続けている現状をそれぞれ報告し、これから芸能に頑張りたい若い人への励ましのメッセージや助言を語って、会はお開きとなっていた。

 次回は、12月15日に石垣市健康福祉センター視聴覚室で講師に大田静男氏を招き八重山の芸能~初公開!八重山で歌われていた「浄瑠璃」~が開かれる。

(流杉一行)

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