2017親子お天気教室開催

 7月16日午前1時から石垣市立大浜小学校体育館で2017親子お天気教室が開催され、200人以上の親子が会場に訪れた。

 いのだ幼稚園の伊良皆恵理さんの司会ではじまり、共催代表の石垣市総務部長の知念永一郞氏が挨拶に立ち、集まった親子に「夏休みの予定は決まりましたか。この夏休みに多くのことを学び、楽しんでください」と呼びかけ、このお天気教室でも様々なことを学んで、楽しんでほしいと述べていた。

 石垣島地方気象台と石垣市が共催して実施するこの行事は、天気のこと、防災のことなどを、親子で学べることから、毎年多くの家族が参加している。昨年からは石垣島天文台が、今年からは環境省自然保護官事務所が参加して、年々、内容も充実している。身近な天候に詳しくなり、かつまた万が一にも発生した場合の防災に対処できるよう、家族でも共通の話題が持てるとあって、高い人気がある。親のそばで科学実験も楽しめるとあって、子ども達は伸び伸びとしていられるようで、防災君、お天気マスターなど講話や訓練のときの呼びかけにもしっかり皆で応えて、会場をもりたてていた。

 後半には、石垣島地方気象台長の森宗一郎氏の開始宣言で実験コーナーと展示コーナーが展開。着ぐるみの「はれるん」の登場も有り、小さな子ども達にも楽しめる雰囲気が広がって、科学実験という硬いイベントも楽しいものに切り替わり、親子で楽しむ空気が会場いっぱいに広がっていた。「ペットボトルで雲」「雨つぶ実験」「たつまき実験」「熱気球」「液状化実験」「大気圧実験」「雨量計」などの実験コーナーに、「高層気象観測」「防災パネル」「レーダー観測」「地球温暖化」の展示コーナーが用意され、親子でそばの担当者に解説してもらい、多くを学んでいた。なかでも「熱気球」では、気象観測用の気球を飛ばす原理を説明して、ドライヤーで熱を送り込み気球を宙に上げて見せると、子ども達は歓声をあげて、喜んでいた。

 この日、石垣市富野から訪れた田中花さん(11)と田中直美さん(49)親子は、地球温暖化のブースで担当者に地球温暖化の話をしてもらっていた。海の水が酸性化する実験にも参加し、海の水を入れたアルカリ性を示す水の色のペットボトルに、二酸化炭素を吹きつけ、フタをして手で振ると、ペットボトルはへこんで、酸性に代わるのを確認。酸性の海になるとサンゴが成育しなくなることを学んでいた。感想を聞くと、花さんは「今日は面白かった。雨粒の実験と竜巻実験が一番面白かった」と述べ、直美さんは「液状化現象実験で地震の際にいかに埋め立て地が危ないかを実感した」と、災害時に埋め立て地にいた場合の対処を覚悟した模様。

 この日は石垣島天文台が星空ミニ講演会を実施して、石垣島の星空、星の一生、ブラックホール、宇宙の4D動画、宇宙の膨張と5つのテーマを講演。銀河の中心がわかる写真や月面写真も配布され、有意義な講演会となっていた。

(流杉一行)

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