6月17日午前9時、石垣市登野城の八重山電気工業株式会社で、八重山署第一号となる飲酒運転根絶実践事業所認定交付式が行われた。
この飲酒運転根絶実践事業所認定は、平成21年10月1日に施行された沖縄県飲酒運転根絶条例の第6条に規定される「事業者等及び事業者団体の責務」に基づき実施され、飲酒運転根絶対策を実践している企業を選定して認定証を交付することで、企業等の飲酒運転根絶の機運を醸成するのが目的。
八重山電気工業は、全社員の出勤時におけるアルコールチェックの実施、始業時(朝礼)における安全運転及び飲酒運転しない呼称の実施、毎月1回(第3土曜日)の飲酒運転防止(注意喚起)勉強会を開催しているほか、のぼり旗の設置および壁面表示による広報啓発、飲酒運転根絶ピンバッジ(八重山地区交通安全協会が販売)の全社員への配布、飲酒運転根絶アドバイザー2名を招いて講習会を実施しており、徹底された対策が評価された模様。
この日、同交付式が同社の社員25名が集まる勉強会の冒頭で実施され、社員による飲酒運転根絶実践事業所宣言ではじまり、与那嶺一文八重山署長から同社へ飲酒運転根絶実践事業所認定証が交付された。
6年前から飲酒運転根絶に取り組んだ同社は、3年前に同社社長嵩原督(あつし)さんが熱中症で救急車搬送されたのを契機に、取り組みを徹底。嵩原社長は挨拶で「お酒を飲む文化が有り、特に建設業界は地鎮祭から棟上げ、完成と、祝賀会が伴う行事が多い。また親睦を深める時も数年前までは飲酒が普通だったが、3年前からコーヒーなど別の方法を考えるようになりました。」ときっかけを述べていた。それまでお酒好きで、暴飲暴食気味だった社長が、その熱中症で倒れてから健康の大切さを痛感したことで、真摯に取り組みはじめ、飲酒運転根絶への真剣さが伝わる挨拶となっていた。
(流杉一行:ながれすぎ かずゆき)