8月15日午前11時45分から石垣市新栄公園の世界平和の鐘鐘楼で、73年目の終戦の日を迎えて、この節目に平和の大切さを確認する「終戦の日」平和祈念鐘打式が開催された。
まず冒頭、世界平和の鐘鐘楼の東屋に集まった石垣混声合唱団のメンバーによる「青い空」「愛に生き平和に生きる」が合唱されたあと、正午を待って1分間の黙とうを実施。
大戦で犠牲になった多くの魂に哀悼の誠を込め、一分間の黙とうを実施。
この後,「竹の子クラブ」の15名の代表が千羽鶴を世界平和の鐘の会沖縄支部長の大浜達也氏に、自ら折った折鶴でできた千羽鶴を手渡していた。
同支部長は、このあとあいさつに立ち、二度と戦争を起こさないことをここに誓い、世界平和を望む多くの人とともに、戦争のない平和な世の中になるよう取り組んでいきたいと、述べていた。
石垣市長の中山義隆氏も、同日におこなわれる第一号の世界平和の鐘である稚内でも、終戦の日で平和祈念鐘打式がおこなわれており、改めて平和の大切さを心に込めて、世界平和の鐘を鳴らしたいと述べていた。
このあと、予定では奈良県橿原市昆虫館から提供されたオオゴマダラが放蝶される予定だったが、生憎の雨模様で中止となり、その代わりに竹の子クラブによる詩の朗読がおこなわれ、子供たちの平和を願う声が、会場に響き渡った。
朗読の後は、祈念鐘打の時間となり、支部長を先頭に鐘を打ち鳴らし、平和を希求していた。
この日、黙とうの頃から、関心持つ外国人観光客が鐘打式に加わり、鐘打ち式にも参加していた。
その外国人のペアは、フランスから来島したフランス人のセデジ・シルバニさん(54)とフランソワーズ・シルバニさん(54)の夫妻。
セデジさんは「第二次大戦は大きなことで、この島では若い世代が加わってこのようなセレモニーをしていることに感動した」と、子供たちが平和を訴える行事に参加していることを喜んでいた。そして、「ヨーロッパでも、過去の大戦のことが、多くの人に忘れ去られている傾向にあることを残念がっていた」
(流杉一行)