9月24日午前9時から石垣市総合体育館メインアリーナで石垣市長杯卓球大会が開催された。
メインアリーナに24台の卓球台が並べられ、個人戦の小学校の部、中学校の部、無差別の一般の部、あるいはラージボールの部など多彩なクラスごとに競われ、団体戦も実施された。
会場は終始卓球のボールが台で弾かれる音や、見事なスマッシュが決まると応援する人の拍手が響き渡るなど、会場は一日、卓球一色で、競技を楽しむ人の熱く鋭い視線に溢れていた。
この日の出場者は約140人で、その内の約40人が島外からの参加。沖縄本島や本土からの参加者も加わり、午後4時半まで熱戦が展開していた。
この日のゲームは11ポイント制の3セットゲームで先に2セットとった人が勝利となる。
11ポイント制の戦いは、2回づつサービスが交代する形で進められ、ちょっとしたミスで流れができ、すぐに勝敗に影響するゲームで、競技者は集中して競技に没頭していた。
今回の大会が4回目となる市長杯卓球大会は、第一回目が2019年1月に開催。その後コロナで延期され、22年3月に第二回、同10月に第三回がサブアリーナで開催されてきた。
今回は出場者もぐっと増え、メインアリーナでの開催となり、大きな場所での盛大な競技会となっていた。
15年ほど前から卓球を石垣島ではじめたという人は、開始当時に比べて島の卓球人口が倍くらいに増えたのではないかと述べていた。
一般の個人戦は予選から勝ち進んだ人が、トーナメント戦に参加して、島の達人や島外からの参加者が、熱戦を展開。
最後の決勝戦に臨んだのは、島出身者ではなく、大阪から参加の女性で大阪成蹊大学の1年生の香川七海さん(18)と、もうひとりは前日の卓球教室のサポートで参加した華原張さん(73)。
試合は1セットは華原張さんの切れのあるレシーブに香川さんは台をオーバーすることが多く11-1で華原張さんが勝利。2セット目も華原張さんリードではじまるも、香川さんが6-6で追いついて、8-6と逆転するも、9-10と逆転され追い詰められる。
そこを10-10とジュースに持ち込み、12-11と有利に立つも、華原張さんの粘りに12-12ともつれて、12-13と華原張さんが攻めを見せて有利に立ち、そこで12-14と相手のミスを引っ込む戦法がはまり、華原張さんが勝利。
終始、二人は鮮やかな身のこなしで、熱戦を展開。時に攻撃的に、時に守備的に、サービスも個性的なものが繰り出され、見ごたえあるものとなっていた。
ギャラリーは若い香川さんへの応援が多く、香川さんの得点には拍手が沸き上がるなどしていた。そこは体の小さい、判官びいきである。
1セット目を取られた七海さんは、2セット目をジュースにまで詰め寄ったが、2セット目勝利の一歩手間で惜しくも敗北。2-0で華原張さんに凱歌が上がっていた。
勝利した華原張さんは、「皆さん、上手ですね。なかでも石垣島には上手な子どもたちがいます。将来が楽しみですね。」と述べ、石垣島の感想は「みどりが多く、豊かな自然があり、いいところですね。石垣牛がおいしかったです。島の人は、皆、やさしいですね。」と、述べていた。
また、決勝戦に敗れた香川さんに惜しかったですねと声をかけると「(相手が)強かったです。めっちゃ強かった」と華原張さんとの対戦の感想を述べていた。石垣島ははじめてきたとのこと。「海がきれいでした。それと暑いです」と明るくこたえてくれた。
写真はこの日の受賞者の記念撮影
(流杉一行)