獣魂祭が猟期終了を前に冥福祈願

 2月10日午後2時過ぎに、今期2月15日に猟期が終了するのを前に、沖縄県猟友会石垣地区による獣魂祭が開催され、35人の猟友が今期の猟で命を奪ったイノシシ、カモ、クジャク、キジなどの獣の魂へ、タンパク源としての貢献を述べ、鳥獣らの人間との共生と互いの子孫繁栄を約束し、哀悼の言葉を捧げていた。

 この日は午前8時から伊原間で共猟を実施しており、2頭を捕らえての帰り、猟友が底原ダムの北側にある鳥獣魂供養の碑の前に集まって、今期終了が迫るこの日、共猟で集まった猟友らで獣魂祭を実施したもの。

 新城寛信さんがお祓いをしたあと、代表して供養の碑に向かって哀悼の言葉を読み上げた。そのあと参加者の猟友がひとり一人線香をあげ、手を合わせて冥福を祈っていた。

 今期の共猟は、この日が4度目で1回目7頭、2回目4頭、3回目5頭、4回目2頭の計18頭が今期捕獲されている。

 この日は、猟犬がイノシシの牙に傷を負わされるアクシデントが発生。優秀な犬で、若手の犬に猟を学ばさせる、先導役の犬だけに、猟友も心配な様子だった。

 地区長の石垣克治氏は「今期は昨期に比べて、イノシシの被害が少なかった。台風の襲来がなかったために山の木々の実がふんだんに実ったためだと思う」と述べていた。

また「猟期が終わっても市から依頼される有害鳥獣駆除があるが、猟期の趣味的なものとは一線を画して、イノシシを追い払うのがねらいで、深追いはしないようにお願いします」と述べ、猟期が終わっても鳥獣駆除の注意をしていた。

(流杉一行)

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