人物フラッシュ!

伊波南哲と大濱信泉

 昭和二七年の暮れ、伊波南哲は思いもよらず大濱信泉の訪問を受けた。朝から小雪の舞う寒い日の夕刻であった。その年の十月、家族を八重山に残し単身で再上京した南哲は、池袋に近い椎名町で下宿生活をしていた。戦前『オヤケアカハ ...

島に生きる。 ―池田米蔵さん、池田卓さん―

船浮・父と息子の物語  一途に何かをやり続けている人を素晴らしいと思う。専門馬鹿という批判的な言葉もあるが、歳を経てくると、それでなぜ悪い、と思うようになる。開き直りではない。なにしろ人生は短い。…「神は細部に宿る」 ...

対談 静子・アウエハント×玉城功一

東京オリンピックからアテネオリンピックまでの40年の時を費やし、写真集『波照間』と『HATERUMA』の出版を記念して写真展が開催されました。故・コルネリウスアウエハントさんの奥さんの静子さんと玉城功一さんに当時を振 ...

高那弘子の粘土人形 ~郷愁の沖縄~

文 柿元麻衣 / 撮影 木下信一 竹富島・「茶屋たかにゃ」内にあるギャラリー。『郷愁の沖縄』をテーマにした高那弘子さんの粘土人形がショーケースに並ぶ。人形というと、そのイメージは“古臭いもの”を連想してしまうが、弘子 ...

山之口漠と八重山

お国は? と女が言った。 さて 僕の国はどこなんだか とにかく僕は煙草に火をつけるんだが 刺青と蛇皮線などの聯想を染めて 図案のやうな風俗をしているあの僕の国か ずつとむかう ずつとむこう とは? と女が言った。 そ ...

スペシャル対談 青井志津 × 黒川洋一 ~タラソテラピーの可能性~

●青井志津(あおい しず) 940年富山県生まれ。愛知県立旭が丘高校卒。1991年より、尋常乾癬の療養に石垣島に移住。著書に「『抱擁家族』と三島由紀夫・珊瑚礁の島」(新風舎)、「石垣島スクーター遊々記」(四谷ラウンド ...

対談 目取真俊×大田静男

●目取真俊(めどるま しゅん) 1960年今帰仁村生まれ。琉球大学法文学部国文科卒業。83年『魚群記』で第11回琉球新報短編小説賞、86年には皇太子来沖を扱った『平和通りと名付けられた街を歩いて』で第12回新沖縄文学 ...

対談 今後の八重山と台湾の可能性

県立広島大学教員で台湾文化論や文化人類学を専門とし、文化的、経済的、政治的に幅広く台湾を研究する上水流久彦氏と、八重山毎日新聞記者で、『八重山の台湾人』、『台湾疎開 「琉球難民」の1年11カ月』などの著書を持つ松田良 ...

スペシャル対談 池澤夏樹×新城和博

●池澤夏樹 NatsukiIkezawa 1945年生まれ、北海道出身。 ギリシア詩、現代アメリカ文学を翻訳する一方で詩集『塩の道』『最も長い河に関する省察』を発表。 1988年『スティル・ライフ』で芥川賞、1992 ...

チェーンソーアーティスト 都築 康孝

木工芸店「むら工芸」の主任彫刻家として、家具や木工品の制作を行っている愛知県出身の都築康孝さん。この度チェーンソーで制作した作品「MUD CRAB」(ノコギリガザミ)で、第65回沖展・彫刻部門の沖展賞を受賞した。 小 ...