4日ぶりの新たな感染3人 新型コロナウィルス

 11月5日午後4時から八重山合同庁舎大会堂で第58回八重山地域新型コロナウィルス感染症対策本部会議が開催された。

 4日ぶりの開催で、この間、八重山における新型コロナウィルスの陽性者は発表されておらず、一時はかりゆし病院と県議団視察のダブルのクラスターで市内は不安に陥れられたものの、早期に陽性者の履歴を調査して、濃厚接触者への対応に万全を期した八重山保健所や、コロナ外来を含む各関係機関の迅速な対応で、今は終息の方向に向かっている。

 一時、与那国で沖縄本島への渡航から帰った人の発生も大事なく、3桁の濃厚接触者からのPCRも陽性1人で済んでおり、10月16日からはじまった連日の陽性者の発生ラッシュは、11月1日時点で止まった格好だった。

 この日、国吉八重山保健所長は、11月3日に行った行政検査10件から3件の陽性者が出たことを発表。10件から3件は、これまでにない高い確率での陽性患者だが、11月4日夜間に判明しての、5日の発表と判明スピードも上がっている。

 早い発覚で、3人の細かな行動履歴は調査中で、感染元がどこかはまだ判明していない。

 2人は同じ飲食店の女性で、1人は別の店の男性調理師。3人とも石垣市在住。女性のひとりは40代で11月3日に倦怠感等からコロナ外来でPCR検体を採取。4日に陽性が判明。5日に八重山病院で受診して入院。

 もう一人の女性は50代で11月3日に発熱等のためにコロナ外来でPCR検体を採取。同様に4日、陽性が判明。呼吸苦などのために八重山病院に受診して入院。

 残る男性は、50代で11月3日に発熱のためにコロナ外来でPCR検体を採取。11月4日に陽性が判明。11月5日に八重山病院を受診し入院。

 3人は軽症とのこと。

 沖縄本島への渡航から陽性になるケースが目立った時期が10月下旬にあったが、罹患しても無症状の人を、特定することは難しく、熱発した時にコロナ外来にかかるしか、判明の手立てがないのが実情。

 まさに、3人はこれまでの陽性者の濃厚接触ではない人であり、どこで感染したかは不明で、じっくり話を聞きだす中で、行動履歴から感染元を探るしかない。

 すでに務める飲食店の店舗は、閉めている。4日の夜に発覚したことから、4日当日の行政検査は2件しかなく、うわさを聞いてか相談外来への相談数が5日に25件と10月30日の38件以来の20件オーバー。5日に実施したPCR検査は10件と、11月1日の10件以来の二桁。

 10月のダブルクラスターが沈静化して、一息ついたところに、10人中3人の陽性患者の発覚は気になる。また新たな感染のうねりが来るのだろうか。

 この日、宜野座八重山事務長は記者発表の最後に「引き続き、感染拡大を阻止するべくマスク、手洗い、消毒の励行をお願いしたい」と、郡民へ呼びかけていた。

 市民の間には、沖縄がどうしてこんなに多いのかと、不審に感じる人もある模様。

 感染源の特定が福井県からの連絡で分かったキャバクラケースは、BBQへ飛び火して家族へも拡大。

 この事態を知るからか、10月の病院クラスターでは、家族への感染を防げた部分が大きく、自主的に家族との接触回避をとったことが、拡大を止めたと見ていい。

 沖縄本島への渡航から感染がはじまるケースもあったが、何件か続いて出てからは、自然に控えた人が増えたのか、音沙汰がなくなっている。

 コロナ外来をきっかけにPCR検体採取から判定を得るやり方は、自主的な電話連絡をきっかけにする自主申告の形で、無症状の陽性者が増えているのか、いないのか、そこに感じる危機感が、連絡をする動機に直結しそう。

 さて、11月は忘年会が近づく季節。幹事は、どこも周囲の様子見の風だが、最初から断念している会社も多い。コロナの影響で業績が不振の会社が多数出ているからだ。
 
 テイクアウトで、オンライン忘年会も、悪くはないと思うのだが・・・。はけ口を求めて、飲酒で爆発という事態もあり得ることから、そこは極めて慎重に・・・。


 
 (流杉一行)

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