11月21日から22日までの日程で一般社団法人泡盛マイスター協会が与那国・石垣島泡盛酒造所巡りを実施。泡盛マイスターや泡盛マイスター受講生など12人が与那国島と石垣島の酒造所を巡り、直に製造する現場を見学。直に泡盛がつくられていく現場に触れることで、得られるものを求めて、参加者は熱心に2日間、泡盛製造現場を巡った。
21日は与那国島の2社を訪問。22日は石垣島の6社、高嶺酒造・池原酒造・玉那覇酒造・八重泉酒造・仲閒酒造・請福酒造を訪問し、八重山における泡盛造りの現場を見て回った。
白百合で知られる池原酒造には、午前11時頃到着した一行は、6人ずつ2班に分かれて、製造現場を見学。株式会社池原酒造代表取締役の池原優氏は酒造所の奥に一行を案内していた。昔は醪に添い寝するように、深夜もそばで寝て温度管理に尽力し、味を守ってきたことを説明。参加者の一人は建物の古さに気がつき、池原氏に問えば70年とのこと。文化財の価値持つはずと、参加者は驚くと伴に得がたい雰囲気を放つ家屋にも注目し喜んでいた。
この日、同協会の案内役の小嶺直正専務理事は「八重山では古い製法が残っていて、地釜式と呼ばれ、高嶺酒造と池原酒造、仲閒酒造および与那国島の崎元酒造で今も採用されている」と、沖縄本島ではすでに見られなくなった製法が八重山で見られることを紹介していた。
すでに昨年マイスターの資格を取得した石川元さん(40)は、「人の手がかかる製法は、手間暇がかかり温度管理にも様々にコツが必要だと思う。また八重山の地釜も店ごとに個性があって面白いと思った。それぞれ店の持つ技術が生かされている」と述べ、「泡盛を飲むときに、この光景を製造現場を思い出しながら呑むと、また格別な味になる」と、うれしそうに述べていた。
この日、マイスター受講生の宇田川みさ(46)さんは、間近に見られる貴重な体験が出来てうれしい。もっと強烈な香りがするイメージでしたが、割とソフトに感じた」と述べ、普通、見られない場所を見せてもらい喜んでいた。
一行は、泡盛や池原酒造の名入りのポロシャツを購入するなどしたあと、次なる酒造所へ移動していった。
池原さんは「参加者さんは酒販店の人であったり、バー経営者であったりと私よりも詳しかったりします。泡盛の魅力を多くの人に伝えてくれる人々でもあり、本当にありがたいと思う。また、こうして改めて説明することで、店の個性を再確認するとこにもなれる。今日は、『白百合は、個性があるので知られ、そこを大切に思っている。是非今後も池原酒造の味を守ってください』と言われて、うれしかった。」と述べていた。