撮影・編集 流杉一行
カンムリワシ一斉調査が復活 1998年からはじまった国の特別天然記念物カンムリワシの一斉カウント調査の復活です。西表島では2月18日午前8時から、石垣島では2月19日の午前8時から実施される。1月から3月のカンムリワシがペアリングする時期、目撃数が多くなることを利用して、実施されるもの。以前は西表島と石垣島で100羽程度といわれていたものが初回調査で250羽と、数多く出た。しかし、ダブルカウントや、調査する人の野鳥を探せるスキルなど、調査には課題も多く、その後のデータも気象条件が変わると激しく変動。2005年の石垣島78羽、西表島58羽のデータを最後に、調査データはない。2月4日午後2時から国際サンゴ礁研究モニタリングセンターで、環境省那覇自然環境事務所による石垣島におけるカンムリワシ一斉調査の説明会がおこなわれた。環境省によれば、この調査は、正確なカンムリワシの生息数を把握するためではなく、あくまで生息の増減の調査で、加えてカンムリワシの普及啓発をねらってのもの。1998年から実施された頃から、結果の生息数が一人歩きすることを心配して、慎重な公表がされたいきさつもある。今回は2005年以来の6年ぶり。市民ボランティアが西表島と石垣島を巡り、目撃時間と飛び立つ方向などをチェック。この日の説明会は石垣島での調査に関するもので、調査時間は2時間で、調査の進め方、個体を見つけるポイント、記録票への記載方法が説明された。その後の質疑のコーナーでは、ダブルカウントを防ぐべく、各リーダーが携帯番号を把握して連絡網をつくることなどが話されていた。この日、集まった70以上の人ボランティアを見て、これまで一斉調査に参加した人は、その多さに驚いた様子。「チョウヒや越冬サシバやミサゴと、カンムリワシの違いがわかるかな」と心配する声も出ていた。カンムリワシの調査は、15コース別れて、現地各自スタート。この日、参加者は15コースから参加したいコースを選んでいた。