男たちの旗頭に女たちの舞い
今年(※2011年)は7月24日日曜日に行われた与那国島祖納の豊年祭。
祖納は東、西、嶋仲の三つの公民館からなっており、それらが合同で豊年祭が行われる。旗頭のガッサイ、子どもたちのお神輿パレード、二年に一度の大綱引き、各公民館の奉納芸能、日が暮れた頃にドゥンタで豊年祭が締めくくられる。
前日23日18時、集落内にある十山御嶽横で三公民館の旗頭のガッサイが始まる。旗頭は潮が満ちていく時間に合わせて出し、十山御嶽に奉納される。旗頭をあげる男性のそばで、リズムをとって女性たちが舞う。
豊年のニガイ
24日朝6時、十山御嶽で今年の豊年の感謝をし、来年の豊年のニガイ(祈願)がはじまる。供物のお膳は13揃い用意される。一年間の祭事の願を解き、お膳は13回新しいものに変え、その度ニガイが行われる。
9時からはお神輿パレードが始まる。各子ども会、役場、JAなど8つの神輿が集落内を練り歩き、十山御嶽に奉納される。11時、役場前で大綱引き。70mの大綱を東西で引き、東が勝てば豊作、西が勝てば豊漁と言われている。午後からは十山御嶽で祝賀会。それぞれの公民館ごとに棒や踊りを奉納する。
日が暮れると、十山御嶽でドゥンタ。炎を囲み、全員で丸くなって手をつなぎ、巻き踊りをする。豊年祭によって1年が締めくくられると考えられている。
【『月刊やいま』2011年9月号より】