「白保竿根田原洞穴遺跡」現地説明会

「白保竿根田原洞穴遺跡」現地説明会

 2万4000年前の人骨がコラーゲン付きの良好な状態で発見された白保竿根田原洞穴遺跡で現地説明会が7月2日、空港に隣接する浸透升にある同遺跡で実施された。これは2007年に新石垣空港建設に先立ち、分布調査で発見されて以来、遺跡の重要性を増してきた経過と、今も2012年から5カ年計画で調査発掘が継続されており、その調査結果や遺跡の現状を広く知ってもらうために同説明会は実施された。この日、午前10時からと、14時からの2度に渡って各定員30人の市民へ向け現地説明会がおこなわれた。
 同遺跡は、グスク時代の地層をはじめとして10層あり、中森期、無土器期、下田原期、完新世、後期更新世がなお細分され、各層ごとに新たな発見が続出している。なかでも出土人骨については注目されるものが多い。現在、1000点の人骨片が出ており、その大半が後期更新世の地層で、保存状態が良好で、骨質が頑丈であることが判明。また散乱してでる人骨が、一部で集中して出ている場所があることも判明。また、10体越える全身揃った旧石器人人骨が含まれるのは確実となっている。また良好な頭蓋骨4体あり、デジタル処理で復元も可能となっており、湊川人以来の旧石器人の復元が4体も可能となる事態が待っている。
 コラーゲンからDNA分析が進行中で、こちらも見逃せない。2015年調査では後期更新世の2万から2万4000年の間の地層から、人骨がまとまって検出されており、量的にも質的にも考古学上の価値は高くアジア有数の旧石器遺跡と位置づけが可能となる。遺跡を残して、多くの人に見てもらえる施設を整備することは決定ずみとのこと。この日、集まった市民へアンケート用紙に、今後のこの遺跡の活用方法についての意見を、是非とも要望として書き込んでほしいと、説明係員は地元市民参加型の整備を望む声をあげていた。
 この日、一市民として参加した石垣島天文台の宮地竹史さんは、「2万4000年前の人が星を見ていたとしたら、今と違う星の配置に違いなく、どんな星空だったかを想像するとわくわくします」と、遺跡現場に立って2万4000年前の人を感じられた喜びを述べていた。
 また参加した市民の渡久山恵さんは「是非、子供達に発掘現場を見せ、旧石器人がいた場所で何かの体験させて、絵を描かせたい」と、島の子供達がこの地でいろんな思いを持つ経験をさせ、刺激を与えたいと述べていた。

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